★ レバレッジとは? ★
FXにおいては、よく「初心者はレバレッジを2〜3倍程度に!」なんていわれます。
でも、本当にFXをはじめたばかりの人の中には、「レバレッジって、何?」という人もけっこう多いのではない
でしょうか?
レバレッジとは、英語で「梃(てこ)」のこと
です。梃を使うと、自分の何倍もの荷物を持ち上げたり出来ます。
FXでいうレバレッジも梃(てこ)を効かせて、自己資金の何倍もの取引をするというものです。
簡単にレバレッジの説明をすると、例えば100万円の資金で200万円分の外貨を運用している場合は、
「レバレッジ2倍」。
100万円で300万円分の外貨を運用している場合は「レバレッジ3倍」。
100万円で1,000万円分の外貨を運用している場合は「レバレッジ10倍」
となります。
要するに、「元の資金に対して、何倍の価格の外貨を運用しているか」ということですね。
レバレッジを管理することは、大切な資金を管理することでもあります。
長く安定的にFXで利益を出すためにはとても大切なことなので、FX初心者の方は一度目を通しておいてください。
★ レバレッジの計算方法 ★
レバレッジの計算式は「外貨の合計額÷運用資金の総額=レバレッジ」で、とても簡単です。
実際の取引で考えてみましょう。
例えば、1ドル=120円の時に米ドル/円を1万通貨、買った場合は、
120円×10,000=1,200,000円
で、120万円相当の外貨を運用していることになります。
この時、FX口座にある総資金が60万円であれば、60万円で120万円相当の外貨を運用していることになる
ので、レバレッジは2倍です。
さらに、
資金が40万円の場合 → レバレッジ3倍
資金が30万円の場合 → レバレッジ4倍
資金が20万円の場合 → レバレッジ6倍
資金が10万円の場合 → レバレッジ12倍
となります。
★ 何故レバレッジを気にしなければいけないのか? ★
レバレッジは、通貨によって、適当なレベルがあります。
自分のポジションがどの位置にあり、どれくらい危険な状況にあるかによって、レバレッジを証拠金を積み増す
ことによって調整する必要があります。
例えば、米ドルを1ドル=120円で1万通貨を購入した場合、米ドルが1ドル=119円に下がってしまったら、
【購入時の価格】120円×10,000=1,200,000円
【現時点の価格】119円×10,000=1,190,000円
となり、差し引きで1万円の「含み損」が出ていることになります。
あなたが、もしも、レバレッジを100倍で運用していたら、この時点で、ゲームオーバーで強制決済されます。
しかし、米ドル・円が1円くらい動くことは、皆さん承知でしょうから、レバレッジ100倍で、米ドル・円を運用する
人は、いないでしょう。
1万通貨を買って持っている場合は、レートが1円下がるごとに1万円の含み損が発生します。
10円下がれば10万円の含み損。20円下がれば20万円の含み損ですね。
もし、あなたが20万円の資金で米ドルを1万通貨買っていた場合、20円もさげてしまったら、資金がなくなり
FX会社の方で強制決済されてしまいます。
10万円の資金で運用していれば、10円下げたら強制決済です。
実際には必要証拠金を下回った時点で強制決済されるので、FX会社にもよりますが、資金10万円の場合、
だいたい8円も下げたらアウトです。
レバレッジが高いほど、レートの下落に耐えられないため、ちょっとの変動で、すぐ強制決済されてしまうことに
なります。
とは言え、レバレッジが高いから危険、低いから安全ということでは、ありませんから、安易に、レバレッジを
低くして取引をすれば安全と考えるのは危険です。
自分が買おうと思っている通貨が過去どのくらいの値幅で上下しているか、まずはチャートを開いて確認して
みてください。

米ドル/円だと、ここ数年でだいたい100〜125円くらいの値幅で上下しています。約25円の値幅があるわけ
ですから、急激な下落にも強制決済されないためには、あなたが買った平均単価から100円までの差、
即ち、もしもあなたが、平均で115円で買っているのなら、15円X10000=15万円の資金を用意して、
取引にのぞみたいところです。
レバレッジで言えば、だいたい8倍程度になると思います。
もしも、あなたが、平均で100円で買っていれば、最低保証金だけで良いことになります。
このように、仕入れの値段によって適正なレバレッジは、いつも変わりますので、レバレッジが何倍であれば
安全とか、危険だとかということはないのです。
また、ニュージーランドドル/円や英ポンド/円、南アフリカランド・円などのように、価格の上下の振り幅が
非常に大きい通貨ペアもあるので、それぞれの通貨にあったレバレッジを考える必要があります。
「米ドル・円等の安定した通貨では、4倍程度、不安定な通貨は、3倍以内に抑えたい」と、説明しているものが
多いようですが、間違っています。
レバレッジを低くして、強制決済を免れても、全体で大きく資産が減っていれば、全く意味をなさないわけで、
スワップ金利でカバー出来るものではありません。
「何故、レバレッジを気にしなければいけないのか?」という質問の答えは、「レバレッジが何倍であれば、
適当か?を常に意識する必要があるから」であると思います。