現在、FX業者が扱っている通貨の中で、一番スワップ金利が高いのは、トルコリラです。
ご存知のように、トルコは、政局が安定していない為に、過去には、天文学的なインフレになってこともありますが、
今は、ユーロ圏に入れてもらおうと、必死で、国内の安定化に努めています。
各国の政策金利は、下の表の通りです。
トルコリラが圧倒的に高いのが、おわかりいただけると思います。日本円とトルコリラとの金利差は、なんと
17%にも及びます。
この金利差を使うと、スワップ金利が、1万トルコリラで、1日400円前後もつくことになります。
米ドルの2.5倍ものスワップ金利がもらえることになります。
しかし、基本的に弱い通貨ですから、特に、政局が不安定に時には、思わぬくらいの振れがあることがあります
ので注意が必要です。
|
国名 |
金利 |
1 |
トルコ(TRY) |
17.50% |
2 |
アイスランド(ISK) |
14.25% |
3 |
南アフリカランド |
9.50% |
4 |
ニュージーランド |
8.00% |
5 |
ハンガリー(HUF) |
8.00% |
6 |
メキシコ(MXN) |
7.25% |
7 |
香港(HKD) |
6.75% |
8 |
オーストラリア |
6.25% |
9 |
イギリス(GBP) |
5.50% |
10 |
アメリカ(USD) |
4.75% |
11 |
カナダ(CAD) |
4.25% |
12 |
ユーロ圏(EUR) |
4.00% |
|
日本(JPY) |
0.50% |
うまくマネージ出来れば、大変魅力的なトルコリラですが、どこのFX業者も取り扱っているわけではありません。
主なトルコリラを取り扱う業者は下記の通りですが、思わぬことが起こった時の為に、信託保全されている
業者を選ぶことをおすすめします。
また、取扱い単位が小さいのもリスクマネージメントの上では重要だと思います。
そういった意味で、私は、FX−navi(ジェイ・エヌ・エス)の口座をおすすめします。
また、まず、少額からはじめてみようと思っておられる方には、ヒロセ通商 FX2ミニがおすすめです。
取引単位が、1000リラから始められますので、1000リラ単位で段階的に指値を入れておくことも出来るので、
一発勝負を避けることが出来ます。
手数料も、1ロット15円とお手軽で、ミニマムチャージがないので、少額投資には、もってこいの口座です。
FX会社 |
証拠金 |
片道
手数料 |
取扱単位
トルコリラ/円 |
スプレッド
トルコリラ/円 |
信託保全 |
スワップ(参考) |
ミニマムチャージ |
アトランティック・トレード
|
取引金額の1% |
無料 |
1万通貨 |
20 |
○ |
400円 |
なし |
FX−navi(ジェイ・エヌ・エス) |
取引金額の4% |
100円 |
5000通貨 |
15 |
○ |
426円 |
5ドル
10万通貨以下 |
ヒロセ通商 FX2ミニ |
500円/lot
1lot=1000通貨 |
15円 |
1000通貨 |
15〜 |
○ |
425円 |
なし |
トルコリラの最近の為替レートですが、次のチャートの通りです。
2007年9月4日の日足

平均値が、88円前後です。このチャートからでは、米ドルと同じ動きをしているように見えます。
2007年8月の急激な円高の時が、米ドルが、7.5%の下落、トルコリラが20%の下落ですから、
レバレッジをかなり低く設定しておかないと、耐えられなかったことになります。
しかし、米ドルよりも早く立ち直っているようですので、結構強い通貨かもしれません。
ハイリスク・ハイリターンを追及されたい方は、おもしろい通貨だと思います。但し、
投資は、自己責任で!
★ シュミレーション ★
ここで、トルコリラの投資するかどうかを判断する為に、シュミレーションをしてみましょう。
買値は、平均値の88円とします。最近の最安値の78円のも耐えうる保証金は、10万円です。
1年間に得られる、スワップ金利は、400円X365日=14万6000円です。
ですから、保証金に対する利率は、146%になります。
私が、米ドルに対して用意している保証金が5万円ですから、同じ方法で利率を出すと、117%
で、トルコリラ
の方が有利になります。
レバレッジは、米ドルに対して、23倍ですが、トルコリラに対しては、8.8倍です。
私は、南アフリカランドに対しても、レバレッジを8倍に設定していますので、そこそこ耐えうるのではないかと
思います。
★ ボラティリティを考慮したトルコリラのお得度 ★
ボラティリティとは、通貨の変動率のことです。変動しないで、高金利という通貨が最も良いのですが、
一般的に、高金利通貨は、高ボラティリティと言われています。(「ボラティリティについて」参照)
次の表は、2007年5〜7月の各通貨のボラティリティと、金利との関係から、どの通貨に投資すると
最も効率が良いかということを計算した表です。
米ドルを、100とした指数で、お得度を示しています。
|
5月 |
6月 |
7月 |
AVE |
スワップ |
レート |
有効金利 |
お得指数 |
CHF/JPY |
1.60% |
3.24% |
4.40% |
3.08% |
41 |
98.63 |
1.52% |
38
|
USD/JPY |
2.44% |
2.78% |
4.79% |
3.34% |
137 |
114.79 |
4.36% |
100 |
EUR/JPY |
2.00% |
3.36% |
5.17% |
3.51% |
148 |
163.77 |
3.30% |
72
|
GBP/JPY |
2.29% |
4.32% |
5.38% |
4.00% |
329 |
234.99 |
5.11% |
98
|
AUD/JPY |
2.65% |
4.68% |
7.72% |
5.02% |
148 |
101.89 |
5.30% |
81
|
CAD/JPY |
6.45% |
3.84% |
6.99% |
5.76% |
134 |
115.66 |
4.23% |
56
|
ZAR/JPY |
3.87% |
6.23% |
8.67% |
6.26% |
35 |
16.63 |
7.68% |
94
|
NZD/JPY |
3.40% |
6.63% |
9.57% |
6.53% |
151 |
86.98 |
6.34% |
74
|
TRY/JPY |
8.02% |
7.23% |
10.09% |
8.45% |
414 |
94.75 |
15.95% |
145
|
注:ボラティリティが高いと用意する資金がたくさんいるので、必要な資金当たりの金利で指数を計算しています。
なんと、トルコリラが、最もおいしい通貨になっています。
これが、トルコリラの人気になっているのでしょうね。(ただ、最も高いボラティリティ通貨ですからご注意を!)