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密閉型・アルコールバーナー

★ 密閉型・アルコールバーナーを作ってみた件 ★

これまで、最も、オーソドックスな、副室加圧型オープンジェット式のアルコールバーナーを作ってきましたが、今回は、密閉型アルコールバーナーという、火力の弱いものに挑戦しました。(副室加圧型は、「アルミ缶を使って、アルコールバーナーを作ってみた件」をご参照ください。)

構造は、とても簡単で、2個のアルミ缶の底の部分を使って作ります。

同じ高さに切った、アルミ缶を下のような感じに加工して、嵌め込んだだけのものです。





こちらが、嵌め込んで出来上がったもので、大小1個ずつ作ってみました。

こちらは、小容量用のもので、コーヒー缶を使っていて、大きさは、径:53mm、高さ:28mmです。





こちらは、缶ビールサイズのものを使ったもので、径:65mm、高さ:30mmです。







2つの大きさを比べてみると、このようになります。





密閉型の特徴は、火が小さく、安定して長く燃焼するという点です。1人用のものをゆっくりと調理していただくというような場面で、有利です。

逆に、難点は、プレヒーティングに時間が掛かることと、燃料の量の調整が難しいことで、着火時に、トップの皿部分に溜まるほど、先にアルコールを入れなくてはいけないことです。

固形燃焼と同様に、1度入れたら、燃え尽きるまで、使い切ることが基本です。(もちろん、消化して、残ったアルコールを戻すことはできます。)

また、燃料が入る穴が小さいので、燃料を入れる際に時間と手間が掛かりますが、注射器のようなもので入れると早く、安全に注入することができ、正確な燃料の量が計れて良さそうです。

★ 燃焼実験の結果 ★

燃料は、本燃焼に入る前に、プレヒーティングする必要がありますので、容器いっぱいに入れる必要があります。大きい方で、実験しましたが、結構な量のアルコールが入りました。(正確な量は、今度調べておきます。)

上の部分に溢れるほどアルコールを入れて、火をつけると、皿の中のアルコールが燃えて、熱くなり、すぐに、ジェット孔から、火が噴きだすようになります。



ただ、皿部分のアルコールが燃え尽きるまで、このような状態が続き、本燃焼に入るまで、しばらく待つ必要があります。

そして、本燃焼に入いると、このような安定した状態になります。



ジェット孔の8つの穴と、中央の燃料注ぎ口から、安定した火焔が上がって、本燃焼の始まりです。

穴の大きさに合わせて、火焔の高さが決まり、穴の大きい、中央が高く、周りが丁度良い理想的なものになりました。

今回は、延々と、45分以上、この状態で燃え続けました。

卓上コンロとしては、ちょっと燃焼時間が長すぎるかな?ということで、小さい方も作ってみたということです。(笑)

元々、下のようなポケットストーブ を使って、朴葉味噌焼きのような料理に使いたいと思っていましたので、弱く、長く燃焼するこの密閉型バーナーは、固形燃料と火力が似ていて、使えると思います。

  

追記 :

小さい方の燃焼実験をやってみました。

まず、着火すると、このように皿部分のアルコールが、燃焼します。



まもなく、ジェット孔からも、火焔が上がるようになります。その間30秒ほどでした。



ジェット孔からの燃焼と、皿部分のアルコールの燃焼が、6分ほど続きました。

そして、本燃焼に入りました。



ジェット孔からの青い焔と、真ん中の穴からの火焔は少し高くなっている炎が丁度良いバランスになり、このまま、安定燃焼となって、合計で20分間燃え続け、燃料切れで、自然鎮火しました。

結果的に、固形燃料と同じくらいの時間、燃え続け、安定した火力を保持することができることがわかりました。

追記 2016年3月8日

追記 2:

エスピットポケットストーブに収納可能薄型密閉式アルコールバーナーを作ってみました。

ポットストーブに収納するには、厚さが、17mm以下であることが必要です。ポケットストーブは、折りたたみ式で、下のように、五徳を開くと、中に、固形燃焼が入っています。



 

その固形燃料の厚さが、17mmということですので、この固形燃焼の代わりに、アルコールバーナーを収納しようとすると、高さを17mm以内にする必要があります。

そして、出来たのが、こちらで、大きさは、径:58mm、高さ:17mmの密閉型アルコールバーナーです。





とにかく薄く作るということで、まず、底になる部分は、燃料の容量を増やすために、内側にドーム状になっている部分を叩きだして、外側に向けました。全くきれいとまでは行きませんでしたが、まずまず、きれいに内側に叩きだすことに成功しました。



被せる方のパーツは、同じやり方です。





こちらの方のパーツを差し込むのですが、材料が薄いだけに、中々うまく入らず、結構、苦労しました。結局、細かくラジオペンチで内側に折り曲げ、ようやく合体させることが出来ました。

そうして、完成した密閉式アルコールバーナーですが、果たして、アルコールの容量はどれくらいあるんでしょか? ざっと計測したところ、15ccくらいでした。どれくらいの時間燃焼できるのか?、燃焼実験をしてみました。

@ まず、着火すると、プレヒーティングの状態で、皿部分のアルコールが燃えています。



A 30秒ほどで、ジェット孔からも、火焔が上がり、結構、強火になっています。この状態が、着火から、4分まで続きました。



B 4分ほど経って、安定した本燃焼に入りました。



一旦、本燃焼に入ると、安定して、この状態が続くのですが、このバーナーの燃料の容量が少ない為、本燃焼に入って、2分半後の、6分30秒で、燃料切れ で、自然鎮火しました。

携帯を意識した、ポケットストーブ収納型ですが、コーヒー1杯程度で使用するには良さそうですが、実用には、何度も、燃料の補給が必要のようです。

小さなアルコール容器と共に、ポケットストーブに収納して、非常時に活躍してもらうことを期待しています。

最終更新日 : 2016年3月9日

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