2013年12月にミャンマーへ行った時に買った、翡翠の墨床、水滴、マザーオブパールの小匙です。
大きさは、水滴が、径:5cm、高さ:2.7cmほどで、墨床は、径:5.7cm、高さ:1.6cmほど、そして、小匙が、長さ:6.3cmです。
いずれも、ミャンマーの特産品で、このようなセットにするのも楽しいかな?と思って買いました。
ち
なみに、水滴が、US10ドル、墨床が、US4ドル、小匙が、US1ドルでした。
こち
らは、翡翠のぐい呑みです。
大きさは、径:6.5cm、高さ:2.5cmほどで、翡翠には、色々な色があり、このぐい呑みは、黒っぽい色をしていますが、黒翡翠ではありません。光に翳すとちょっと白っぽくなっている部分が、透けて見えます。
黒翡翠というのもあって、見せてもらいましたが、本当に真っ黒で、透けて見える部分がありませんでした。
たくさんの翡翠を扱っているお店を回りましたが、このような黒っぽくて、透けて見える翡翠は、あまり見かけないものでしたので、珍品かな?と思い、ぐい呑みコレクションに加えました。こちらは、US10ドルでした。
こちらは、翡翠の印材4点です。
大きさは、左の印材から、17X28X53mm、21x23X68mm、18X20X52mm、18X18X78mmです。微妙に矩形でないのが気になります。(笑)
いずれも、翡翠ということで買いました。確かに印材としては、硬そうで、青田石や、寿山石などと同じようには篆刻をするのは難しそうです。ミャンマー翡翠の色・あれこれということでもいいのかな?と思います。
ちなみに、これらの印材は、1本、US5ドルずつでした。中国の印材と違って、石が固そうですので、うまく篆刻ができるのか?は、わかりませんが、近々、挑戦してみようと思っています。
こちらは、翡翠の文鎮です。
大きさは、径:5.5cm、高さ:1.8cm、重さ:140gほどで、墨床と同じ形状をしていますが、少し分厚くて、重いので、多分、文鎮のつもりで作ったものと思います。
ミャンマーは、翡翠の世界最大の産地ですが、長い間、軍事政権下にありましたので、輸出が制限されていましたので、あまり知られていないようです。
★ 翡翠(ひすい)とは ★
翡翠(ひすい)には、2種類あり、硬玉(こうぎょく)と、軟玉(なんぎょく)というのがあって、鉱物学的には、全く違った石ですが、似ているために、判別は、難しいとのことです。
中国で、「玉(ぎょく)」と呼ばれているものは、軟玉で、軟らかく加工しやすいのが特徴です。
翡翠の産出地は、ミャンマー、グアテマラ、アメリカ・カリフォルニア州、ロシア、カザフスタンなどに限られています。なお、中国のホータンで産出される翡翠(和田玉)は軟玉であり、中国に硬玉の産地は存在しません。
一般的に、宝石として扱われるのは、硬玉で、ヒスイ輝石(輝石の一種)を主要(90%以上)な構成鉱物とする岩石
です。
ミャンマーの翡翠は、硬玉で、世界最大の産出地になっています。
翡翠は、深緑の宝石という印象を持つ人が多いようですが、その他にも、ピンク、薄紫(ラベンダー)、半透明、白、青、黒、黄、橙、赤橙といった様々な色があり、大きく分けて、15色程度と言われています。
日本では濃い緑のものが価値が高く、逆に東南アジアでは色の薄いものが好まれています。
本来は、白色である翡翠が様々な色を持つのは、石に含まれる不純物や他の輝石の色のためで、クロムが混じると緑色に、チタンが入ると、ラベンダー色に、酸化鉄が混じると、黄、橙、赤橙色に、鉄が混じると、紅紫色の強いものになり、そして、炭化物が混じったものは、黒翡翠になります。
ミャンマーでお店を回ると、私の水滴のような、薄い緑色のものが多く売られていますので、生産量もこの色が多いのだと想像できます。
ミャンマーでは、カチン高原という場所で、翡翠が採石されています。
その方法は、ユニークで、泥水の中を、現地の人たち(カチン族)がひたすら素足で歩きまわり、足の裏の感触で翡翠を探し当てるという方法だったのだそうです。
「だったのだ」というと今は、どうなのか?というと、恐ろしいことになっています。
まず、カチン高原の位置ですが、下の写真のようにミャンマーの最北端に位置し、中国と、インドに近いところです。
そして、最近の採掘は・・・・・・
重機による機械掘りで、翡翠のある層を、露天掘りしているそうです。(画像出典:「翡翠のつぶやき」)
でも、ダンプトラックから運ばれた土砂に人が群がっていますから、どうやら、運ばれた土砂の中から翡翠を見つけ出すのは、人力のようですね。(画像出典:「翡翠のつぶやき」)
こうやって、採掘された翡翠の原石は、かつては、中部の中核都市のマンダレーに集積されていましたが、現在では、ヤンゴンに運ばれ、政府によって、定期的に売り立てされています。
尚、ミャンマーの翡翠が発見されたのは意外と遅く、ミャンマーの翡翠を盛んにとるようになったのは、18世紀末頃からだといわれています。
★ ミャンマー産 ルビー ★
ミャンマーは、また、ルビーの原産地としても、有名です。ヤンゴン市内の巨大市場にも、専門店がたくさんあって、色々なお店で、値段を聞いたのですが、どこも同じくらいの値段を言ってきましたので、この辺が相場なのかな?と思い、奮発して家内に買ったのが、下のルビーのペンダントです。
ミャンマーは、これが2回目ですが、前回一緒に行ったスタッフが、奥さんにルビーを買ったのが、家内にばれてしまって、せがまれてしまいました。(笑)
しかも、私には、宝石を見極める目もありませんので・・・・・どうなんでしょうね?一応、売り子さんは、ルビーは、1カラット近いもので、台座は、18金だと話していましたが・・・・
私が骨董品を買うのには、惜しみないお金ですが、宝石となると惜しくなるのが不思議です。(笑)
色々と見ていて気が付いたのですが、日本でのルビーの印象は、「真紅」なんですが、ミャンマーのお店でのほとんどのルビーは、ピンク色をしていました。
私が買ったルビーは、展示されていたものの中では、赤に近い方のピンクですが、多くのルビーが、まさにピンク色でした。日本人が好むという「ピジョン・ブラッド」と呼ばれる真紅のルビーもあるのだそうですが、見掛けませんでした。
ルビーは、コランダムという鉱物の変種で単結晶したものです。、コランダムは不純物(金属イオン)の違いで色が変わります。不純物として、クロムが1%混入すると濃い赤色のルビーになり、鉄・チタンが混入すると、青色のサファイアとなり、また、クロムが0.1%しか混ざっていない薄い赤色のものを「ピンクサファイア」と呼びます。
サファイア
サファイアとルビーが同じ成分だったとは、知りませんでした。そういえば、数は少なかったのですが、ルビーを売っているお店で、「サファイアもありますよ。」と言われたことを思い出しました。
ルビーにしか興味がなかったので、聞き流しましたが、不純物の差であれば、同じところで産出されても不思議ではないということですね。
翡翠の色の違いも、クロムや、チタン、鉄、炭化物が混じることで、大きく色が変わっていましたので、同じようなことなんでしょうね。
尚、ルビーの生産は、タイとカンボジアの国境付近が圧倒的に多く、大半を占めていますが、前述のミャンマー産「ビジョン・ブラッド
」が、世界最高品質と言われています。やはり、私のイメージ通り、色は真紅だそうですので、私が求めたルビーは、ピンクサファイアに近いものかもしれませんね。
まぁ、「今更、ばばあが、宝石を付けても・・・・・」と思うのですが、女心は、そうではないんだそうです。(笑)
たまたま、縁があって行ったミャンマーでしたので、特産品を買う機会があっただけ良しとしたいと思います。
(記 : 2013年12月21日)
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