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萩焼・鬼白のぐい呑み

2010年7月13日、山口県萩市萩焼の里を訪れ、大桂庵樋口窯を訪れました。

あいにくの大雨警報が続いていたこともあり、観光客もまばらで、窯元も、最初に訪れた時には、「準備中」で、仕方なく、すぐ近くにある、松蔭神社を訪れて、松下村塾などを見て戻ったところ、外出から帰ってみえたようでしたので、インターフォンでお話し、快く、お店を開けていただきました。

私が、狙っていたものは、樋口大桂さんの、鬼白(おにしろ)と言われる手法で作られたぐい呑みで、三輪休雪の白萩に似たものです。別の萩焼のもののお話をしていただいたのですが、すでに心は、鬼白に釘付けになっていました。(笑)

ただ、他のものと比べると、お値段がお高かったので、少し、躊躇したのですが、やはり、鬼白の名品を譲っていただくことになりました。









ぐい呑み鬼白の、胴締・端反(どうじめ・はたぞり)と言われるもので、桐箱の共箱、共布付きです。

高台内の釉薬が半掛けにしてあったり、高台の辺りに、こだわりが、見られますね。

鬼白についての説明が、樋口大桂さんのホームページにありましたので、引用させていただいていますので、ご参照ください。



上記のようなお話を、奥様から聞かせていただき、大桂さんとも、ご一緒に写真を撮らせていただきました。


                       樋口大桂さんと

鬼白について、色々と教えていただきましたが、まず、天然の藁灰釉を使っているが、三輪休雪さんが、藁を取るだけに栽培しているお米から取った藁を、分けてもらっているとのこと。食用に出来ない特殊なお米を、藁を取るだけの為に、栽培しているそうで、さすがに、人間国宝の作品となると、こんなところの伝統にも気を使うんですね。

次に、原料の長石は、防府市牟礼産の浮野長石や、萩市小畑産の長石だが、近年では、ほとんど取れなくなっており、入手に苦労しているということでした。

そして、藁灰と長石を混ぜた釉薬で焼いているが、作品として売れるのは、20%くらいだけということでした。歩止まりが、こんなに悪ければ、お値段も、他の萩焼と比べるとお高くなるのも、致し方ないですね。

また、実は、同じくらいの大きさの鬼白の煎茶の湯呑みは、ぐい呑みの半値以下でしたが、やはり、ぐい呑みには、色々と細かいところまで、気を使って作っており、高台の仕上げ方等、細かいところが色々と、違うんだそうです。

なるほど、なるほどと、お値段は、それ相応のものであることを実感したのでした。(笑)

 作品の数々

色々とお話をしていただき、お品代もお支払いしましたが、あいにく、私が買い求めたぐい呑みに合うサイズのお箱がなかったので、後日、宅急便でお品と共に、送っていただくことになりました。

  
         大桂庵は、松下村塾のすぐそばにあります。(背景は、松下村塾)

翌日も、雨でしたが、萩焼資料館を訪れて、古萩の名品の数々を見た後、やわらぎ窯を訪れたのですが、あいにく閉まっており、残念ながら、お品を拝見することはできませんでした。



次に、名品のあるギャラリー彩陶庵へ出掛けて、この目で見てみたかった兼田昌尚さんの刳り貫きぐい呑みを、見させていただいたのですが、お品は、1つだけで、選択の余地はなく、お値段もお値段ですし、諦めました。

その後、別の萩焼の作家物を扱っておられるお店で、「刳り貫きものは、作成に手間が掛かる上、縦にひび割れすることが多いので、お値段もそれなりにする」と教えられて、なるほどな、やはり、それなりのお値段は、致し方ないということがわかりました。

 兼田昌尚さん作のぐい呑み


                    萩焼のぐい呑みいろいろ

 彩陶庵前で

大雨警報の出ている中での、萩焼の里の訪問でしたが、帰途は、高速道路が、大雨のため、通行止めになり、国道を使うしかなく、倍以上の7時間を要して、我が家までたどり着きました。疲れた〜〜〜〜!(笑)
                                              (記 : 2010年7月22日)

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