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カンボジアで安南染付をゲット!

2014年3月1日に、カンボジアのアンコールワット遺跡で有名な、シェム・リアップの骨董店で買った、ベトナム安南焼染付湯呑みです。













大きさは、径:90mm、高さ:70mm、高台径:50mmほどの、恐らく、500年ほど前の、15、6世紀の安南染付で、菊唐草紋が描かれています。

高台内は、茶褐色の渋釉(しぶぐすり)が塗ってあり、器体の表面だけの貫入が特徴的で、これだけニュウが入っていても、素地を貫通しているニュウはありません。

ラオスのヴィエンチャンで買った安南赤絵の図柄と一緒です。(「ヴィエンチャンで安南赤絵をゲット!」参照)



実は、今回のカンボジア訪問での私の狙いは、アンコールワット 出土のクメール陶器だったのですが、案内された骨董店には、クメール陶器の他に、スワンカローク焼、ベンジャロン焼、安南焼等々も豊富にありました。

先に、カンボジアの首都のプノンペンにある、国立博物館へ行って、本物のクメール陶器を見ていて、1999年にタイのバンコクで買った黒色陶器が、11〜12世紀に造られたクメール陶器であることを確認しておりました。

 クメール陶器

クメール陶器は、上のような黒色陶器と、灰釉の掛かった青磁陶器2種類で、いずれも、9〜12世紀のクメール王朝の時代のもので、それ以降は、カンボジアにおいては、陶磁器は、あまり作られていないというか、タイに生産の拠点が移ったようです。

この骨董店にも、クメール陶器があったのですが、どれもサイズが大きくて、うさぎ小屋の我が家には、すでに飾る場所も限られていますので、すでに、クメール陶器は保有しているということで、クメール陶器に固執しないことにしました。

国立博物館 国立博物館

ということで、最終的に、クメール陶器、タイのスワンカローク焼、ベトナム安南焼が候補に挙がって、最終的に、この湯呑みにしました。

アンコールワットのあるシェム・リアップは、欧米や中国・韓国等から多くの観光客が来るということで、すべての価格は、観光地価格で、結構、お高かったというのも、この湯呑みにした理由の1つですね。(笑)

それでも、この湯呑みが、US$100ですから、他の地域よりは、高いことがわかると思います。(私の経験からは、この程度であれば、通常の地域であれば、40〜50ドルだと思います。)

安南焼についての解説は、「ホーチミンで安南焼の合子をゲット!」、及び、「ヴィエンチャンで安南赤絵をゲット!」を、ご参照ください。

★ アンコールワット遺跡群 ★

アンコール遺跡(アンコールいせき、Angkor)は、カンボジアの北西部、トンレサップ湖北岸のシェム・リアップの北側にあった、クメール王朝時代の遺跡群で、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。



特に有名なのが、アンコールワットと、アンコールトムで、我々は、朝からの1日コースで出掛けました。

まず、アンコール遺跡特別区に入るため、メインエントランスで、顔写真付きのパスを購入します。

1日パスが、US$20、3日有効パスがUS$40、7日有効パスが、US$60で、アンコールワット、アンコールトム(バイヨン寺院)、タプローム、バンテアイクデイ、タケウ、プリアカン、ニャックポアン、東メボン、プレループ、バコン、プリアコー、ロレイ、バンテアイスレイ、クバルスピアンなど、すべての入場に有効です。

各々の遺跡に入る際に、そのパスを見せるだけで、入場できます。



アンコールワットは、西向きに建物が作られていますので、午前中は、逆光になって、写真がうまく撮れないということで、午後に回して、先に、アンコールトムから、見学しました。



上の写真が、アンコールトムバオヨンと呼ばれる寺院で、アンコールワットよりも古くて、7世紀より、建設されたとされています。石造の巨大な顔が特徴的で、よくぞこれだけの数の石像を作ったものだと感心させられます。



約2時間ほど歩いての見学で、すっかり疲れましたので、クメール料理の昼食を取り、午後、アンコールワットへ出掛けました。

現在、中央部の入口が修復中で、ちょっとがっかりでしたが、巨大な遺跡にびっくりです。

アンコールワットは、12世紀前半、アンコール王朝の絶頂期、スーリヤヴァルマン2世によって、30年を超える歳月を費やし建立されたヒンドゥー教の寺院で、1431年頃に、アンコールが放棄されて、王都がプノンペンに遷ると一時、忘れ去られていました。

その後、再発見され、主に、フランス人の手によって、修復されていましたが、1972年からのカンボジア内戦や、1975年〜1979年のポルポト政権時代に破壊され、大きなダメージを受けました。

その後、1992年に世界遺産に登録され、世界各国からの支援で、現在も修復作業が続いています。

アンコールワットとは、「大きな寺院」という意味で、東西1500m、南北1300mほどもある寺院で、3重の回廊の上に、5つの祠堂が建てられています。

主に、砂岩を使った石造建築物ですが、驚いたのは、屋根の部分も石造になっていることで、ヨーロッパをはじめとする石造建築物の多くが、屋根だけは、木造になっていますので、その高度な石造技術に驚かせられました。

 アンコールワット



 祠堂

アンコール遺跡群は、シャム・リアップから、北に6.5kmほど離れたところにあり、我々は、ガイド付きの車で行きましたが、西洋人は、トゥク・トゥクや、レンタサイクルを使っていました。時間があれば、のんびり周囲の景色を楽しみながらの旅もいいものですね。

アンコールトムで、2時間、アンコールワットで、1.5時間、炎天下の下、しっかり歩きましたので、超〜〜お疲れになりましたが、今回のアンコールワットで、世界3大仏教遺跡といわれる、インドネシアのボルヴドール遺跡、ミャンマーのバガン遺跡を制覇しました。どれも、見るに値する遺産だと思います。近くに寄られた際には、お立ち寄りになることをオススメします。

尚、インドネシア・ボルヴドール遺跡は、「インドネシア土器をゲット!」、ミャンマー・バガン遺跡は、「バガンでミャンマー漆器を学ぶ」をご参照ください。
                                                (記 : 2014年3月8日)

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