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2代田村雲渓作・多田焼のぐい呑み

2015年1月5日に訪れた、山口県岩国市美川(よしかわ)町にある、多田焼(ただやき)の雲渓山窯2代田村雲渓(たむら うんけい)作の、青磁釉ぐい呑みです。













大きさは、径:83mm、高さ:43mmの多田焼伝統の青磁釉の少し大きめのぐい呑みで、共箱、栞付きで、本人の掻き陶印が入っています。

作品の中には、印版を使った陶印もあったので、違いを聞いてみると、気分次第で、印版を使ったものや、掻き陶印にしたりするそうです。

独特の貫入が入っていて、よく焼きしまったぐい呑みです。先生曰く、茶陶は、焼き締まり切っていないものが合い、ぐい呑みは、よく焼き締まったものが良いということでしたので、先生のオススメ品を選ばせていただきました。

実は、くい呑みの作品が、どれも、大きめでしたので、家内が、どうして大きめのぐい呑みが多いんですか?と質問したところ、付き合いのある人たちが集まる、「呑んべいの会」があって、皆で飲み明かすので、小さいぐい呑みでは、数を注がなければいけないので、大きく作っているというのが、その理由だそうです。なるほど・・・・・(笑)

私が、ぐい呑みのコレクションをしているんですと話すと、幾つかのぐい呑みを選んでいただいて、一番焼き締まっているこのぐい呑みを選ばせていただきました。

茶陶を得意とされる窯元さんで、作品のほとんどが茶陶で、彫り物や、象嵌になっているものなど、手の込んだ作品が多くありました。

ご一緒に写真も撮らせていただき、登り窯も拝見させていただき、色々なお話をしていただきました。







岩国藩窯 田村雲渓」とあり、初代雲渓さんは、中曽根総理大臣から、優秀賞をいただいておられます。



尚、多田焼の歴史や、特徴については、「田村雲渓作・多田焼のぐい呑み」に詳しく説明してありますので、ご参照ください。

作品を焼くのは、下の登り窯で、「瀬戸式」と呼ばれている形式だそうで、4室ありますが、最近は、2室だけを使用することが多いということです。現在は、年4回程度、この登り窯を使って、焼成されているということでした。

多田焼は、還元焼成であの独特の釉薬の色合いを出すので、窯の中心部の作品を、炎で囲い込む必要があるそうで、多くの槇を使って、炊き上げるそうです。そのため、空気の流れを早くするため、端部に煙突が必要になるのだそうです。



作業場も見せていただきましたが、お一人で、轆轤だけでなく、彫り物や、小さな細工をする必要があるので、こじんまりとした作業場で、コツコツと作業されているそうです。



窯の場所が、岩国市ということでしたので、岩国ICから、すぐなのかな?と思っていましたが、美川町は、元々は、玖珂郡美川町で、結構な山間にある町でした。行きは、錦川を登るルートを取りましたが、帰りは、先生に教えていただいた、弥栄(やさか)ダムを通るルートを通って帰宅し、途中の弥栄湖で、記念撮影をして、楽しい1日を過ごすことができました。



こちらが、山口県側で、橋を渡ると、広島県に入ります。
                                               (記 : 2015年1月10日)

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