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トップへ  当サイトでは、筆者が、世界中を旅したところで集めた焼き物・骨董品を、
エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

文房四宝(紙・筆)

文房四宝(ぶんぼうしほう)とは、中国で,文人が書斎で使用する器具 すなわち文房具のうちで,もっとも重要な、紙、墨、筆、硯の4種のことをいいます。

この四つの文房具の中で、特にが重んじられ、多くの文人に愛でられる対象となりました。それは、使用しても消耗することがなく、骨董価値が高かったためであると考えられています。

次に、という順で、は新しくないと実用的でないので骨董的な価値に乏しく、愛玩の対象とはあまりならなかったようです。

すでに、硯と墨については、「硯(すずり)と墨の話」でしていますので、ここでは、についてです。

ただ、このサイトでは、実際に私が手に入れたものを中心に、解説をしていますが、このページは、私は、書道家ではありませんので、私自身の備忘録程度のものとお考えください。

■ 書道の紙のはなし ■

この写経用の書道セット(マレーシアで買った中国産)で、お遊び程度の習字をしてみました。



下の書は、拙いタッチで、100円ショップで買った半紙に書いたものですが、陶芸で使っている落款印を押すとそれらしく見えるのが不思議です。(笑)



★ 書道用紙の選び方 ★

強紙弱筆」、「弱筆強紙」という言葉があり、強い紙には、柔らかい筆が合い、弱い紙には、強い筆が合うということらしいです。色々な紙と筆で書いてみて、自分に合う組み合わせを見つけることが大切だということのようです。

現在、日本で手に入る紙は、日本製(和紙)の手漉き和紙と、機械漉き和紙、中国製(唐紙)がありますが、
現在では、国内産の書道用紙としては、甲州(山梨)、因州(鳥取)、伊予 (愛媛)の産地がほとんどです。また、日本で使われている書道用紙の90%が、中国で生産 されています。

色々と、紙の種類によって、その性質に違いがあるのでしょうが、ネットでの評判を参考にすると、あくまで、私感ですが、次のような選択がいいのでは?と取り上げてみました。

1. 練習用 : はっきり言って、100円ショップの、80枚入り105円のもので充分。

2. ちょっと上達したら : 十川製紙の「村雨 」−厚口でにじみが少なく、初心者にも使いやすい。

3. 作品にしてみたいなら : 国産の手漉き和紙−十川製紙の「栄光 」、「蒼天

国産手漉き半紙は、1枚12円〜15円ですから、100円ショップの半紙の10倍しますから、ビビりますね。書く筆が振るえそうです。(笑)

映画化もされ、今や、全国に知られるようになった、愛媛県立三島高等学校の書道部員たち、通称「書道ガールズ」が、使っているのが、愛媛県四国中央市の十川製紙の書道用紙です。評判もいいようですので、上記で取り上げています。

手漉き和紙は、数ヶ月、数年経った紙のほうが、墨の乗りも良く、墨色も冴えるそうです。そういった意味では、まとめ買いをしても、品質劣化で困ることはなさそうです。ただし、直射日光の当たらない、風通しのよい場所で保管することは、お忘れなく!

★ 手漉き半紙 お試しセット ★

国産の手漉き半紙 、8種類のお試しセットを買って、違いをチェックしてみました。



8種類の色々な種類の手漉き半紙が入っていますが、それぞれ、色の濃淡はありますが、いずれも、薄い茶色をしていて、表面の粗さも、紙の厚さもそれぞれ違います。



100円ショップで買った、右側の白い半紙比べると、その色の違いがわかると思います。すべての手漉き半紙が、薄い茶色で、濃淡色々あります。各半紙の値段の差は、下の価格表をご参照ください。



そして、幾つかの半紙を使ってみたのですが、滲みやすいもの、擦れやすいもの、滑りにくいもの、色々あって、これだけの違いがあるとは、全く知りませんでした。

やはり、いきなり1つの半紙を選ぶよりも、お試しセットで試してみるのも良いなと思った次第です。特に、薄くて、滲みやすいものは、素人には、難しいと思いました。

まず、「栄進」を使ってみましたが、色が一番濃くて、滑りも悪く、擦れが出易いのですが、滲みが出ずに、慣れれば、いい半紙だと思いました。



実は、下のもののようなタッチで、最初の筆を当てたのですが、滑らないので、文字が小さくなっちゃいました。墨の濃淡も出易い半紙ですね。



こちらは、「秀筆 」を使っていますが、書き出しから、少し、滲んできました。ただ、滲みも鑑賞のうちですから、甲乙は付けれませんけどね。

8種類、すべて試してみましたが、もちろん、好みがあるでしょうが、この中では、私は、何故か、一番安い「和楽 」が気に入りました。(笑)



和楽」に書いた「心外無別法」(しんげにべっぽうなし)ですが、滲みとかすれが適度に出てきて、「書」らしい作品になっています。

私の印象は、素人には、表面がつるつるしていて滑りやすく、滲みにくくて、書きやすい100円ショップの半紙が、使いやすいという結論でした。ただ、乾燥すると、しわしわになりますので、作品にするには、裏打ちをすれば・・・・という前提です。手漉き半紙は、乾いた後も、しわになりにくいようです。

ただ、書の面白さは、「かすれ」と、「にじみ」ですので、手漉き和紙には、滲みやすいもの、かすれがきれいなものと色々ありますので、作品にするには、やはり、手漉き和紙ということになるのでしょう。

このお試しセットは、楽天で売っている、「手漉き半紙お試しセット 」で、8種類の国産手漉き半紙が、10枚ずつ入って、送料込みで1855円でした。半紙の違いを知るには、いいセットだと思います。オススメですね。



手漉き半紙には、国産だけでなく、中国産もあって、お値段は、安くなりますが、品質は、変わらない気がします。試した中では、私には、「秀華」という手漉き半紙がお気に入りでした。

その中国産の手漉き半紙を比べることが出来るのが、この中国産手漉き半紙お試しセットで、6種類、10枚ずつのものもあり、こちらは、送料込みで825円で、こちらも、お試しセットとしてオススメです。

 新手漉き半紙お試しセット

使ってみた感じでは、特に、かすれが良く出る「秀華 」と、にじみが出やすい「久生 」が、お気に入りで、これらは、100枚単位でも買えるので、お試しセットの後、100枚売りのものを買いました。

私が、いつも利用している楽天の半紙屋e-shopさん では、各種の半紙の特徴を下の図のように表現されています。参考にしやすいですね。



★ 裏打ちの仕方 ★

裏打ち(うらうち)とは、作品本紙のしわ、たるみを防ぎ、補強することです。

裏打ちされた作品は、 しわやたるみはもちろん無くなり、作品本紙の裏に裏打ち用紙の白色が加わることで、墨の色もはっきりと出ます。 作品は、一層引き立ちますので、裏打ちまで含めて、作品の完成 といってもいいかもしれません。

もちろん、表具屋さんに頼めば、綺麗にしていただでけるでしょうが、表具屋さんに見せるのでさえ、恥ずかしいような私の作品は、何とかならないんでしょうか?

そこで、ちょっと気になったのが、この「 簡単裏打ちシートF6判 」です。「片面に水で溶ける糊が施された裏打用紙です。作品に霧吹きをして、本品と貼り合わせるだけで簡単に裏打できます。」とのこと・・・・・楽天市場 で買えるようです。

やり方は、下記の通りです。



私の作品など、失敗しても、問題はありませんので、一度試してみたいと思っています。

追記 :

 簡単裏打ちシートF6判 を使って、裏打ちをしてみました。

裏打ち前の作品は、このようにしわしわです。(100円ショップで買った半紙です。)



説明にある通りに、作品に霧吹きをして、裏打ちシートに作品を乗せ、同封の白い紙を上に乗せて、しわを伸ばす要領で、台紙に密着させると、このように、しわしわがなくなりました。



F6版の台紙は、半紙と比べるとかなり大きいので、余分の部分を、カッターで切り落として、完成です。



完成直後は、少し、内側に曲がりましたが、平らなところで、本などを上に乗せて、しばらくすると、ほぼ平らになりました。1回目で、上手に出来ました。
                                            (追記 : 2013年10月20日)

追記 2:

私の拙い書を額装してみました。

まず、上記の要領で、裏打ちした作品を用意します。

次に、裏面に両面テープを貼って、作品をボードに貼りました。

 両面テープ





壁に飾ると、こんな感じになりました。隣の「和の心」と同じ半紙ですが、作品が大きく見えますね。

                                            (追記 : 2014年6月18日)

■ 書道の筆のはなし ■

★ 毛筆の歴史 ★

毛筆は、中国で発明され、紀元前221年に秦が統一する前の、春秋時代の毛筆が発見されており、秦の時代には、山兔(やまうさぎ)の毛を使った毛筆が広く使われるようになっていたようです。

唐、宋の時代は、安徽省の宣州徽州 が、製筆業の中心で、「宣筆(せんぴつ)」として、その地位を確立していました。しかし、南宋後、元の時代になって、戦乱のため、宣州や徽州の筆職人は、浙江省呉興(湖州)に逃げ込んで移り住み、次第に、「湖州湖筆」の名が、宣筆をしのぐようになっていきました。

現在は、蘇州、上海、湖州、杭州等が、主要な産地となっています。

一方、日本へは、約1200年前の平安初期 に、空海(弘法大師)が、唐より毛筆の作り方を学んで帰り、大和の国の住民に伝えたとされ、それが、奈良筆となって、今に、その製法が継承されています。その後、商人の町、大阪でも多く生産されました。(「奈良の伝統工芸ー毛筆」参照)

江戸時代後期になって、愛知県の豊橋市や、広島県の熊野町 でも、作られるようになり、現在、奈良を含めたこの3カ所が、毛筆における国の伝統的工芸品に指定されています。

尚、中国と日本の代表的な筆である、湖筆と、熊野筆 について、「湖筆と熊野筆 」にまとめましたので、ご参照ください。


               熊野筆の羊毛筆 (「熊野筆の里を訪問 」参照)

また、広島県呉市で作られている川尻筆の羊毛筆を買いました。「畑義幸作・川尻筆 」をご参照ください。

★ 筆の選び方 ★

書道用の筆は、固さにより、「柔毫筆」、「剛毫筆」があり、それらを混ぜて作った中間の「兼毫筆」というのもあります。長さによっては、「長鋒」、「短鋒」、その中間の「中鋒」があります。

太さは、「号数」で表示され、1号の2.1cmから、10号の0.5cmまであります。1〜3号を太筆、4〜6号を中筆、7〜10号を細筆といっています。

また、製法の違いから、「固め筆」と、「捌き(さばき)筆」の2種類があり、捌き筆は、鋒をのりで固めてありませんので、バラバラになっています。

 「固め筆」と「捌き筆」の違い

筆の各部の名称は、下記の通りとなっています。(一応、基礎知識ということで・・・・)



また、筆の毛の違いでも、たくさんの種類があります。

これらの組み合わせとなると、膨大な種類があるのに、どうすればいいの?ということになりますね。

★ 良い筆のポイント ★

@ 穂先(筆先)が尖っていて、まとまりのあるもの。

A 穂先全体のバランスが整っているもの。

B 穂全体が、きれいな円錐形になっているもの。

C 筆の腰(毛の根元)が、適度な弾力性のあるもの

そこで、「楷書を書く初心者」に向いている筆を1本選ぶとすると、一般的な解説書によると、「固め筆」「兼毫筆」で、「中鋒」の、5号の筆ということになるようです。(半紙に、2〜6文字を基準)

しかし・・・・「固め筆」の場合は、穂の半分〜3分の2くらいしか墨を含ませていないため、のびが悪い欠点があります。私は、1号細い捌き筆か、同じく1号細い固め筆を穂先を全部おろして、墨をたっぷり含ませて書く方が、書道らしい線になるような気がします。

固め筆のおろし方は、YouTubeに、「筆のおろしかた 」がありますので、ご参照ください。

             

アマゾンでみると、私の場合、半紙に2〜6文字を書くには、このサイズの6号の兼毫筆が適しているような気がします。(あくまで、私感です。)

中国の筆もいいようですが、今は、日本で作られているほとんどの筆の毛は、中国産だそうです。ですから、どっちもそんなに変わらないということでしょうね。(中国産は、安いものも多いですが、高いものもあります。)

私の地元、広島では、熊野町というところで、熊野筆(くまのふで)という筆が作られており、現在では、全国の80%のシェアを持っています。近年では、国民栄誉賞の副賞で、なでしこジャパンに、熊野の化粧筆が贈られたことでも、有名になりました。
   

IT化や、毛筆文化の衰退から、毛筆の需要も減って、ピンチだった熊野筆を救ったのが、化粧筆でした。伝統工芸士もたくさんおられますので、これからも、江戸末期に始まった、筆作りを継承していっていただきたいと願っています。
                                                (記 : 2013年9月5日)
最終更新日 : 2014年5月23日

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