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川連漆器の二段重箱と汁椀

川連漆器(かわつらしっき)ではないか?と思われる、べっ甲塗り二段重箱一対です。



秋田県の川連漆器(かわつらしっき)のべっこう塗りではないか?と思っていますが、輪島塗と表記してあるもので、同様のものも見掛けましたので、はっきりはわかりません。

2段重箱が一対で1セットになっており、共箱付きです。1つの2段重箱の大きさが、高さ13p-幅20p-奥行20p程度で、蓋の1つに割れがありましたが、元々、3段重にして使うつもりでしたので、問題はありません。

やはり、共箱があると、収納にいいですね。重箱は、滅多に使わないものですので、仕舞ってある時間が長いだけに、傷も付きにくいですし、取り出しも簡単です。





 : 輪島塗では、曙(あけぼの)塗りと呼んでいます。輪島塗の塗りの最終仕上げ・上塗りの際に、通常は1本の刷毛で一色(黒とか朱とか)塗るところを、朱と黒を塗るために、数本の刷毛を同時に使い、段差の無いよう・うまくぼかして塗る技法です。曙塗りは、漆の乾き具合やぼかし具合の加減が大変難しく、輪島塗の職人の腕の見せ所でもあります。

川連漆器のべっこう塗りは、朱漆下地に、最後の上塗りだけに黒漆を使っていますが、輪島塗りでは、上塗りで掛分けをしているようですね。

★ お節料理 ★

早速、重箱に、お節料理を盛って、使ってみました。我が家のお節料理もグレードアップした感じです。最近は、出来合いのものを買われるお宅が増えているようですが、年に1回だけですので、お正月を迎えるのに、こころを込めて作って欲しいですね。

 我が家のお節料理

こちらは、2015年の正月のお節料理です。ほぼ変化なし!(笑)

 2015年版

★ 川連漆器とは ★

川連漆器(かわつらしっき)は、秋田県湯沢市川連町に伝わる伝統工芸で、鎌倉時代(1193年)、源頼朝の家人で稲庭城主の小野寺重道の弟、道矩(みちのり)公が、古四王野尻(現在の川連町大舘地区)に館を築き、家臣に命じて刀の鞘(さや)、弓、鎧などの武具に漆を塗らせたのが始まりとされています。

本格的に漆器産業が始まったのは17世紀中頃、元和(1615年)から元禄にかけてであり、川連村を中心に約26戸が、椀師稼業を営んだとの記録が残っています。

文化12年(1815年)、藩の許可を得て、朱塗りの漆器をつくり、販路を他国にひらき、江戸時代後期には藩の保護政策のもとに、椀、膳、重箱など幅広い漆器がつくられるようになり、沈金、蒔絵などの飾りが加わって、産業基盤をさらに大きく築きあげていきました。

川連漆器の特徴は、仕上げの「花塗り」という技法で、漆を研がずに乾燥させ、なめらかな表面を出す高度な技術で、塗りムラが出ないように刷け目を見せずに漆を均等に塗っています。

また、上塗に油分を加えない黒漆を塗り、表面を磨いて独特の模様を浮かび上がらせるべっ甲塗(呂色磨き)という技法もあります。次第に模様が冴え、使い込むことで美しい亜麻色へと変化していきます。(右画:新品と20年後比較)


                    川連漆器のべっこう塗りの半月盆と茶筒

現在、生産の6割が椀類ですが、昭和30年頃から始められた漆器の技術を活かした仏壇製造が、今では全国でも有数の産地として成長しています。昭和51年に、国の伝統的工芸品の認定を受けています。

                                              (記 : 2012年6月15日)
追記 :

川連漆器汁椀5客セットです。







大きさは、径:11.8cm、高さ:6cmほどで、5客セットの朱塗りの汁椀 、共箱付きですが、小口に黒漆の下地が見えますので、根来塗かもしれません。

川連漆器の特徴である花塗り(塗っぱなし)のもので、いいものだと思います。

はっきりと川連漆器とわかるものが欲しかったので、お手頃価格で手に入れることが出来て、満足しています。
                                           (追記 : 2014年11月5日)
最終更新日:2015年1月10日

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