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ウミユリの化石の硯屏

ウミユリの化石で作られた硯屏(けんぴょう)です。







大きさは、高さ:215mm、幅:220mm、奥行き:20mm(石の厚さ)、木製台の厚さ:45mmの、天然ウミユリの化石を使った硯屏で、あまり見掛けないものですので、珍品ではないかな?と思い、買いました。

硯屏は、日本では、あまり一般的ではないようですが、これも、書道具の1つで、墨床と共に、中国では、重んじられているもののようです。

ウミユリの化石は、日本各地でも数多くの化石が発見されていますが、この化石は、恐らく、中国・湖北省産で、ウミユリが堆積して出来た石灰岩を板状に切ったものだと思われます。

★ 硯屏とは ★

硯屏 (けんびょう)とは、硯の頭の上方に置いて、ちりやほこりなどを防ぐ 小さな衝立(ついたて)で、 中国の文人は、机を飾る文房具のひとつとして重視してきました。

材質は、陶磁器や彫金、玉の硯屏などもあり、中には目の覚めるような美しい絵の描かれている品もあります。唐木の枠に、翡翠や陶板を嵌め込んだものもあり、概ね、高さ、幅共に、20cm〜40cm程度のものが多く、機能というよりは、書道具アイテムの1つ として、使われるものです。









上のものは、硯屏を幾つか集めてみましたが、材質も、色々で、大きさも、まちまち・・・・・書を書き始める前に、気分を盛り上げ、精神を集中させるための装飾品として、使うものだと思われます。

★ 天然ウミユリの化石 ★

ウミユリは、生きた化石としてはよく知られている生き物で、名前のごとく、海底に生えたユリの花のような形態をもつ動物で、ヒトデやウニと同じ棘皮(きょくひ)動物に属します。

その体は石灰質の小さな骨板からなり、茎と花に似た冠部(萼と腕)に分けられています。

最古のものは5億年前のカンブリア紀中期に誕生し、古生代の海に大繁栄しました。しかし中生代後半以降、浅海から姿を消し、現在ではほとんど100メートルより深い海の底に生息しています。

 ウミユリ(出典:Wikipedia)

主にウミユリの化石が見つかるのは2億5000万年前の地層からですが、ばらばらになったウミユリの化石が大量に含まれ、断面を見るとドーナツ状や帯状の不思議な模様を描いています。


              ウミユリの化石 (出典:Wikipedia)

                                                (記 : 2014年5月4日)

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