中国茶の楽しみ方(その1)で、お茶の種類や適した茶具等についてお話しましたが、これから、功夫茶器(工夫茶器と説明しているものもある)を使った、青茶の楽しみ方をご説明いたします。
功夫茶器は、茶壷(急須)、聞香杯(香りを楽しむ杯)、品茗杯(味を楽しむ杯)、茶海(茶壷の茶水を一度受けるもの。お茶の濃淡を均等にするもの)、茶船(不要なお湯やお茶を捨てる器。台湾では竹を使ったものが一般的。)、茶則(煎じた茶葉を入れる器)、茶巾、湯沸し用ポット等で構成されています。(下の写真参照)
まず、茶壷、茶海、茶杯を熱湯により暖めます。その後、茶壷に茶葉を入れ、沸騰しているお湯を入れます。
この第1煎目は、再度、茶壷や茶杯を暖めるのに使い、飲みません。これは、茶葉の不純物の除去と消毒の
意味があると言われています。
第2煎目より、まず茶海に注ぎ、そこから聞香杯に注ぎ分け、香りを楽しんだ後、聞香杯より品茗杯に移して飲みます。
こうして、7,8杯目まで一回の茶葉で楽しめますが、私の感じでは、香りは第1煎目がいちばん良く、味は、3,4煎目が良いように思います。お茶が淡くなってきたら、茶葉を茶則に取り、新しい茶葉を茶壷に入れて、上記と同様に楽しみます。
さて、茶葉の選び方ですが、銘柄だけではわからないことが多いので、試飲をさせてもらって買うのが、いちばんですが、ネットで買うには無理なので、一般的に、高山茶、凍頂烏龍茶、鉄観音茶、東方美人等が、銘柄の中に入っていれば、失敗が少ないところでしょう。
”功夫茶器”を使った中国茶は、中国の南部の福建省、広東省と台湾に広く普及しています。最近は、中国茶は日本でも静かなブームとなっています。
しかしながら、美容に良いということで、プーアール茶や、香りが良いということでジャスミン茶が良く売れているようですが、最上級の黄茶は別にして、ちょっとリッチな気分になれる青茶の良さを皆さんに分かっていただければ幸いです。
(記 : 2010年4月16日) |