横濱香暁作、不二見焼(ふじみやき)の煎茶碗5個セットです。
大きさは、径:82mm、高さ:40mmほどで、共箱付きです。1つにニュウが入っています。共箱には、「明治参拾年四月」と入っていますので、明治の時代のものだと思われます。
恐らく、煎茶碗だと思いますが、ぐい呑みや、向付としても使えそうです。
作者の横濱香暁ですが、ネットで調べた範囲では、わかりませんでしたが、箱書きの「不二○焼」とあり、不二見焼の飴釉と似ていること、不二見焼では、磁器の生産も行っていたことや、製作時代から、不二見焼ではないか?と推察しています。
珍品が、手に入ったと思って、うれしく思っています。
★ 不二見焼とは ★
不二見焼(ふじみやき)は、愛知県名古屋市で、焼かれていた焼き物で、明治12年、尾張藩士だった、初代村瀬八郎右衛門(美香、不二山人)が、息子の亮吉と、瀬戸から招いた技術者4人で開窯したのが、はじまりです。
不二見焼初期の陶土は、前津土と呼ばれるもので、大池(鞠ヶ池)から産出していました。籠目に編んだ陶器を得意とし、茶器、食器の他、磁器製品も手掛けましたが、販売実績が伸びず苦しい状況が続きました。
四代目(二代目の子息)は、英国製タイルの模作を研究し、ついにはその大量生産に成功し、岐阜県に工場を設立、「不二見タイル株式会社」の始まりとなりました、同社は、後に「不二見セラミック
」と社名を変え、近年まで続いていましたが、2006年に倒産し、不二見焼の流れは、途絶えています。
(記 : 2016年2月25日)
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