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三谷林叟作・屋島焼のぐい呑み

3代(?)三谷林叟(みたに りんそう)作、屋島焼(やしまやき)のぐい呑みです。

屋島焼







 陶印「屋島」「三谷林叟」

大きさは、高さ約36mm、口径(辺〜辺)約58mm、底径約30mm程で、古い軟陶のわりには、擦れや釉ハゲもなく、状態は良好です。

そんなに時代があるように見えないので、恐らく、5代三谷林叟(セイ)の作品だと当初、思っていましたが、後日、5代の作品を見ると少し作風が違うように思いますので、3代のものでは?と訂正させていただきます。

屋島焼は、3代までは、高松藩の御用焼でしたが、明治に入って、民陶となり、4代、5代の時代には、屋島のお土産物を多く焼いていたようです。このぐい呑みは、セットになっていた煎茶碗の1つでは?と思っています。屋島焼は、5代で廃窯していますので、年代としては、明治期のもののようです。

屋島焼は、香川県高松市で焼かれていた焼き物で、源内焼の流れを汲む焼物といわれています。製作者は、代々、「三谷林叟」と名乗ってきました。初代景繁(林蔵)・2代景萃(大蔵)・3代景勝(卯次郎)・4代忠五郎・5代セイであり、初代の長男で2代の兄にあたる景喬(伴蔵)、弟子の青木勘吉・三木利太郎などの陶工もいました。

初代林叟は、宝暦2年(1752)に木田郡牟礼村に生まれ、安永5年(1776)に木田郡平木村の三谷景盈の養子となりました。この間、明和3年(1766)に志度村で焼物師の修行を始め、この時、源内焼(志度焼)の陶工・堺屋源吾に弟子入りしたとの説(志度町史編纂委員会1986)と、明和7年(1770)に平賀源内に教えを受けたとの説(豊田1966)があります。

その後、平木村でも製陶活動を行っていましたが、やがて屋島の西潟元村に移って屋島焼を始めたと言われています。屋島に移った年代と経緯には諸説があり、享和3年(1803)に高松藩主・松平頼儀の命によるとする説(豊田1966)と、寛政年中か文化2年(1805)に高松の豪商・梶原藍渠の世話で移り、天保年間に藩主・松平頼恕から苗字帯刀を許されて藩の焼物師となったとする説(志度町史編纂委員会1986、『讃岐国名勝図会』)が知られれています。2代・3代にも藩の御用焼物師の立場は継承されました。

印銘は、「八島」「屋嶋」「屋島」「三谷林叟」「林叟」「屋島林叟」「三谷景萃」「八島林叟」「八嶋」「楽」などの印銘が知られています。


   三谷林叟(初代)像
    (天保10 年(1839))

初代三谷林叟は、源内焼の一陶工として前半生を送り、50 才を過ぎ、屋島に転居し、屋島焼の窯を開きました。

98 歳で亡くなるまで、80 年以上を焼物師として生き、その長寿は周囲の人たちにも愛されていたようです。

この画は、制作年代から初代林叟が88 歳の米寿を迎えた記念に描かれたものと考えられます。





3代三谷林叟の時代に、下のような煎茶碗と、湯冷がありますが、私のぐい呑みにも、外面に灰緑釉、内面に白泥が塗られており、四角く型打ち成形されているところも同じですので、伝統を継承されたものだと思います。(3代の時代のものの可能性も?)

 煎茶碗  湯冷

このぐい呑みにも、上の湯冷のような模様が四面に入っており、模様が何なのか?はわかりませんが、伝統的な模様なんでしょうね。

尚、屋島焼に関しては、香川県歴史博物館の該当ページに詳しく記載されており、本文も、該当ページより、引用させていただいています。
                                              (記 : 2010年10月21日)

追記 :

上記では、私のぐい呑みは、当初、「5代三谷林叟のものではないか?」とコメントしていましたが、5代のものは、もう少し、茶色っぽいものが多いようで、私のものは、上記の3代三谷林叟の作品に似ていることから、3代のものでは?と思い直し、文を訂正しています。

模様、色合い共に、下のような5代の作品とは違うような気がしますので、訂正させていただきます。





この形の煎茶碗は、結構見かけますので、屋島焼の十八番だったようですね。
                                            (追記 : 2012年3月11日)                                                        

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