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皿谷緋佐子作・熊野焼の干支絵皿

皿谷緋佐子(さらがい ひさこ)作、熊野焼(くまのやき)の 陰刻文様 飾皿です。





こちらは、同じく、 陰刻文様 飾皿です。





熊野焼自体が、オークションに出ることが少ない上、干支絵皿は、オークションで、初めて見ましたので、2つともゲットしました。

昨年の年末に、熊野焼の窯元を訪れて、昨年の干支の、 陰刻文様 飾皿を買わせていただいたのですが、大変、素晴らしいものでしたので、躊躇なく、ゲットしました。(笑) (「熊野焼の窯元を訪問!」参照)



まず、虎 陰刻文様 飾り皿ですが、大きさが、径19.2cmで、最近のものよりは、少し、小さ目になっていますが、虎は、描きやすいこともあってか?大変たくましい表情をしています。今年が、寅年ですから、12年前のものか、24年前、又は、36年前のものになりますね。

ただ、作風が、最近のものに似ていますから、恐らく12年前のものだと思いますので、一度、窯元に、問い合わせてみようと思っています。

次に、猪 陰刻文様 飾り皿ですが、大きさは、径21cmです。

こちらも、そんなに時代があるような感じはしませんので、2007年のものか?1995年のものだと思いますので、こちらも、窯元に聞いてみようと思っています。

共に、四方桟桐共箱、栞付きで、私が、窯元で買った時と、同条件ですね。

皿谷緋佐子 さんは、初代の皿谷膳左ェ門さんの娘で、すでに84才と、ご高齢になっていますが、38年前から、干支絵皿を作り続け、今でも、毎年、300〜400枚程度、作成されています。

昨年、窯元を伺った際には、ご高齢の為、今年の寅から、陰刻が出来なくなり、白化粧の上に、絵柄を書き込む絵皿になったとお聞きしましたが、もう4周目の干支のデザインは、たいへんでしょうね。

右の絵皿が、2010年の干支絵皿です。窯元で見せていただきましたが、やはり、陰刻物と比べると、迫力が違いますね。                                     

陰刻絵皿の作り方は、滋賀県・信楽と地元・熊野の土のブレンドで、直径20センチ程度の皿を作り、数日かけて乾燥します。その後、干支の文様を竹ベラで模様を彫り、白い化粧土を塗ります。

その後、黒土で作った絵の具で目を描き、窯で一昼夜焼き上げると、白と黒を基調にした落ち着いた色合いになるそうです。

目の入れ方によって表情が微妙に変わり、一枚一枚異なった趣に仕上がっています。

    
            竹へら彫後                      焼き上がり                                                            

こうやって、3枚が揃うと壮観ですね。



 皿谷緋佐子、実 姉弟(2001年12月21日 毎日新聞)

「試作への助言をすることはあるが限界もある。結局は姉の作品。でも、ようがんばりますよ」と、弟の実さんも脱帽だそうです。

 【作家 プロフィール】
 
 皿谷 緋佐子 
(さらがい ひさこ)

1930年    広島県福山市にて出生
1951年   父膳左衛門が営む熊野焼窯元にて
陶芸の道を歩み始める
1954年   新匠工芸会展初出品
1969年    日本伝統工芸展・初入選
1972年   日本工芸会正会員認定
1983年   新匠工芸会展・宮本賞受賞
1992年   山陽新聞賞(文化功労)受賞
日本工芸会中国支部展・金重陶陽賞受賞
1993年   中国文化賞(中国新聞)受賞
2002年   新匠工芸会展・会員賞受賞
2004年2月   広島県地域文化功労賞受賞
2004年11月   文化庁より地域文化功労者表彰
現 在   日本工芸会正会員
新匠会会員
                      (出生年は、アルティスより) 
                                              (記 : 2010年12月18日)

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