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槇 江山(まき こうざん)作、江山焼(こうざんやき)の片口ぐい呑みです。 大きさは、口径 5.8cm、高さ 3cm、高台径 2.4cm程で、「江山」の印が入っていますので、明治末期から大正初期のものだと思います。江山焼の作品は、あまり現存していないということですし、書の筆の運びにも自信が漲っています。大変、良い、珍しいものが手に入ったと喜んでいます。 江山焼(こうざんやき)は、愛媛県浮穴郡上灘(現在の伊予市)で焼かれていた焼き物で、創始者は、槙鹿蔵(まき しかぞう)、号「江山(こうざん)」です。郡中湊町、殿町(ぐんちゅうみなとまち、とのまち)に居住し、明治より大正初期にわたって、庭に窯を築いて、作品を焼いていました。 作品は、花器、仏像などがみられますが、特に、下村為山画伯、その他画家文人と交遊があり、絵付文様などに影響がみられます。楽焼に似て素朴で風雅な趣があり、人々に珍重されました。 江山焼の命名は、伊藤博文 で、明治42年3月に、郡中五色浜彩浜館に来遊の際、命名しました。 惜しくも、槙鹿蔵氏一代限りで廃窯し、現在は、その作品があまり残っていません。 槇 江山作 抹茶碗 (伊予市指定有形文化財) ★ 作家プロフィール ★ 槇 江山(まき こうざん) 安政7(1867)年〜昭和11(1936)年。 伊予国浮穴郡上灘(現在の愛媛県伊予市)出身。本名、鹿蔵。 「江山」は号である。 伊藤博文、東郷平八郎、秋山好古、旧伊予松山藩主 久松勝成、高浜虚子、下村為山、河東碧梧桐など、文人、軍人政治家との交流が多かった。 (記 : 2011年1月17日)
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