端株(はかぶ)とは、単元未満株のことで、100株を単元株としている銘柄では、1株〜99株のことを言います。
端株保有者であっても、株主には違いなく、報告書等が送られてきます。議決権はありませんが、会社の状況をより正確に研究できます。
また、端株には、色々な利点がありますので、その幾つかをご紹介します。
★ @ 単元未満株(端株)で株主優待がもらえる株主優待株 ★
企業の中には、株主優待の対象者を、全株主としているところもあります。
そういった企業の株は、1株でも持っていると、株主優待がもらえることになります。
代表的な端株優待株が、ホンダ(7267)で、1株でも保有していれば、関連レジャー施設である「鈴鹿サーキット」(三重県鈴鹿市)、「ツインリンクもてぎ」(栃木県芳賀郡茂木町)で、ご利用いただける優待券をもらうことが出来ます。 (2013年2月廃止)
端株優待株は、頻繁に変わっています
が、まだまだあります。詳しくは、「端株優待株・いろいろ」をご参照ください。
★ A 単元未満株(端株)で長期保有優遇を受ける ★
企業の中には、長期保有ホルダーの獲得を目的に、長期保有株主には、優遇制度を設けている企業があります。(「長期保有優遇株主優待株」参照)
長期保有を判断する方法として、大きく3つの方法があります。
@ 長期保有期間中の株主番号が同じであること。
株主番号は、新しく株を買えば、登録された時点で付けられる番号です。売ってしまえば、その番号は、もう使われることはありません。
株主番号が同じであれば、株主が、その期間中に株を保有していたことがわかります。
A 半期毎の決算期の登録株主名をチェックする。
期の途中で株を売っていても、半期毎のチェックポイントで単元株を保有していれば、長期保有とみなされます。
B 株主番号が同じであり、かつ、半期毎に、単元株を保有している。
株主番号は、単元株でなくても、1株でも保有している限り、同じ株主番号のままです。株主番号だけでは、半期毎の決算時に、単元株を保有していたか?が不明です。そこで、@とAの両方をチェックする方法です。
この方法であれば、確実に、単元株を期間中、売らずに長期で保有していたことの証明になります。
このうち、@の株主番号で、長期保有をチェックする企業が増えている
ようです。その原因は、管理が一番楽だからということではないか?と思います。
そこで、端株を利用すると、株主番号が変わりませんので、単元株を長期保有していなくても、長期保有とみなされる場合があります。
下の表は、長期保有優遇を、株主番号で管理していることがわかっている企業です。
コード |
銘 柄 |
優待月 |
優遇に必要な期間 |
優遇処置 |
9759 |
NSD |
9月 |
1年〜3年
3年以上(連続同一株主番号) |
ポイント50%増し
ポイント100%増し |
3003 |
昭栄 |
6/12月 |
3年以上(連続同一株主番号) |
お米券1kg追加 (会社統合により廃止) |
8566 |
リコーリース |
3月 |
1年以上
3年以上(連続同一株主番号) |
図書カード又はクオカード3000円→4000円
図書カード又はクオカード3000円→5000円 |
4526 |
理研ビタミン |
3/9月 |
3年以上(連続同一株主番号) |
自社製品詰合せに1000円相当分追加
100株の場合 1000円相当→2000円相当 |
8425 |
興銀リース |
3月 |
1年以上(連続同一株主番号) |
図書カード3,000円→4,000円 |
3048 |
ビックカメラ |
8月 |
1年以上(連続同一株主番号)
2年以上(連続同一株主番号) |
1000円分買物優待券追加
2000円分買物優待券追加 |
7921 |
宝印刷 |
5月 |
3年以上(連続同一株主番号) |
100株〜選べる優待品 1500円→2000円
2000株〜 選べる優待品 3000円→3500円 |
4927 |
ポーラ・オルビス |
12月 |
3年以上(連続同一株主番号) |
100株〜 60ポイント→80ポイント
300株〜 80ポイント→100ポイント
500株〜 100ポイント→120ポイント |
3002 |
グンゼ |
9月 |
3年以上(連続同一株主番号)
5年以上(連続同一株主番号)
|
1000株〜 2000円相当→3000円相当
3000株〜 4000円相当→6000円相当 1000株〜 →4000円相当
3000株〜 →8000円相当 |
これらの銘柄の端株を買っていれば、権利確定日だけ単元株を保有していれば、長期保有優遇の株主優待の権利が取れることになります。
端株の1つの利用方法として、長期保有優遇を受けるという時に有効であると言えると思います。
★ 端株が買える証券会社 ★
端株を取り扱っている証券会社は、廣田証券のように、専門化しているところもありますが、一般的な証券会社では、カブドットコム証券、マネックス証券、SBI証券、岡三オンライン証券の4社に、2011年9月、丸三証券が加わり5社になりました。
カブドットコム証券では、プチ株と呼んでいます。気になる売買手数料ですが、2007年4月2日の約定分から、約定代金の0.945% (最低手数料 105円)と大きく値下げして、使いやすくなりました。
SBI証券では、S株と呼んでいます。こちらも、2007年5月14日約定分から、約定代金の0.63%
(最低手数料 下限なし)と大きく値下げしました。その後、約定代金の0.54%(税込)最低手数料:54円(税込) に変更になっています。
岡三オンライン証券は、新規参入のネット証券ですが、端株の取扱いをしています。ただ、手数料は、他の3社よりは、割高のようです。
1注文の約定代金 |
手数料(税込) |
〜 2万円 |
216円 |
〜 3万円 |
324円 |
〜 10万円 |
648円 |
以降10万円増加毎に |
648円ずつ増加 |
マネックス証券も、端株の取扱いを始めました。ワン株といい、SBI証券と同じ、手数料体系を取っており、
オススメの証券会社です。
2011年9月、丸三証券が、新システムへの移行と共に、端株売買の取り扱いを開始しました。手数料は、最低手数料、105円、約定代金の0.84%となっています。
いずれの証券会社を使っても、1株だけを買うのであれば、最低手数料になりますので、210円以下の手数料で手に入れることが出来ますね。
端株投資も、株主優待株投資の、またひとつの楽しみ方かもしれませんね。
(記 : 2011年7月28日)
(最終更新日:2016年10月25日)
丸三証券では、口座開設から2ヶ月は手数料無料です。
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