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西本瑛泉作・芸州焼の茶碗

芸州焼(げいしゅうやき)・楽々園(らくらくえん)、元日展理事の西本瑛泉(にしもと えいせん)作の抹茶碗です。

芸州焼











萩焼に似た感じの抹茶碗で、大きさは、直径:12.2cm 高さ:8.7cm 高台径:6.1cmで、共箱、栞付きです。

地元、広島県の作家の作品で、広島県は、焼き物の空白地と言われるくらい有名な焼き物がないのですが、実は、私も、芸州焼の存在を知らず、偶然見つけて、購入しました。

西本瑛泉さんは、開窯前、萩焼の吉賀大眉氏に師事して焼き物を始められていますので、萩焼風のものも多いのですが、使用する土が、山口県の大道地方から出土するもので、萩焼の土と同じだからのようです。

芸州焼(げいしゅうやき)は、広島県広島市佐伯区楽々園で焼かれている焼き物で、1953年に西本瑛泉
さんが、開窯した焼き物です。

西本さんの当初の作品は、広島(原爆)のメッセージを作品として発表していましたが、ある時、縄文土器の真髄にふれ、縄文の心こそ日本の心と思い、縄文をテーマに制作を始めたということです。

日展特選作品以降、そのテーマがライフワークとなっており、現在は、広島からの平和のメッセージと縄文の心が一体となった作品も制作されています。

また、粉引きの作品も多く、萩焼風のものと、縄文土器をテーマにしたものが、芸州焼の特徴となっています。

現在は、瑛泉さんの3男の西本直文(1965年生まれ)さんと窯を守っておられます。(「「陶」西本直人」参照)


                   西本瑛泉さん


                     楽々園窯外観


                     展示室の作品

下の作品は、第41回日展に出品の西本瑛泉さんの代表作の1つで、広島からの平和のメッセージと縄文の心が一体となった作品です。

「ひろしま命の復活(平和の祈り)」

       西本氏の作品で「ひろしま」を冠した最初のものは05年の「ひろしま・邂逅の刻」であった。
        そのシリーズも5年を迎える。縄文と女性像(神象)の鎮魂譜、非核非戦の誓いである。

西本瑛泉さんの作品は、「ひろしまインターネット美術館」でも拝見できますので、ご覧になってはいかがでしょうか?

また、我が家から、車で30分ほどのところに、窯元があるようですので、機会を見つけて、窯元を訪問してみたいと思っています。

追記 :

2013年1月8日に、広島市佐伯区楽々園にある窯元を訪れました。広島市内の百貨店等にも、お品が置いてあるそうで、あまり品数は多くはなかったのですが、ぐい呑みを集めていると話すと、幾つかを見せていただきました。

このぐい呑みを、最初に見た時には、今年の干支の蛇かな?と思ったのですが、へびではなく、わらびの絵に「夢」の書があり、珍しいなと思い、購入しました。













 「芸州」印

大きさは、径:6cm、高さ:5.5cmほどで、共箱、共布、栞付きです。萩焼風の器体に、色絵で、わらびの絵と、「夢」の書が入っています。

ぐい呑みにしては、結構なお値段でしたが、「福屋(広島の百貨店)などにも、同じ値段で出しているので、お安くできないんです。」ということでした。

作品は、萩焼風のものが多かったですが、独特の縄文土器をイメージしたものもあったのですが、ぐい呑みにはなかったので、絵付けぐい呑みにしました。



私の選んだぐい呑みに合うサイズの木箱がなかったので、後日、箱書きをして送っていただくことにして、窯元を後にしました。

                                           (追記 : 2013年1月28日)

★ 作家 プロフィール ★

 西本瑛泉 (にしもと えいせん)  本名:知

1928年 広島県廿日市町に生まれる。
      吉賀大眉(よしか-たいび)に萩焼をまなぶ
1953年 広島市佐伯区楽々園に開窯。
1979年 廿日市町文化功労章受賞。
1987年 広島市文化功労章受賞。
1993年 日本現代工芸展・内閣総理大臣賞。
1999年 日展理事就任。
2000年 紺綬褒章受章。
                                               (記 : 2012年3月13日)

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