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和久井富二夫作・成島焼の壺

成島焼(なるしまやき)和久井窯、2代和久井富二夫作、です。













大きさは、径:12cm、高さ:13cmほどで、四方桟共箱、栞付きです。

一輪挿しのようですが、箱書きが「壺」となっていますので、壺としておきます。

成島焼独特の赤褐釉を下掛けした上に、なまこ釉を流し掛けした、成島焼らしい作品だと思います。

成島焼(なるしまやき)は、米沢藩中興の祖・上杉鷹山公が、藩財政を支えるための殖産事業として、今から230年位前の天明元年(1781年)に、山形県米沢市成島に窯を構え、相良清左衛門厚忠に、焼物を焼かせた事が始まりとされています。

その後、明治末に瀬戸物に押されて一旦途絶えましたが、昭和12年に、昔から今泉山から良質の陶土が出ると伝えられたことから、山形県長井市今泉で、平清水焼で修業した和久井利蔵が土管や瓦を焼き始め、2代目富二夫さんが、昭和30年代頃から成島焼の特徴を再現した成島焼の復興を目指しました。納得がいくものが出来上がったのは、昭和40年代になってからだそうです。

特徴としては、成島焼独特の渋いなまこ釉で、飴釉や黒釉を下掛けした後、なまこ釉を掛け、窯変で様々な模様を作り出し、「成島唐津」ともうたわれています。

和久井富士夫さんは、伝統のなまこ釉の他に、耀変天目や、金耀変などの新しい焼き物にも挑戦されています。

尚、和久井さんの作品は、長井市内の置賜(おいたま)地場産業振興センターで扱っているようです。

 置賜地場産業振興センターの展示品

★ 作家 プロフィール ★ 

 和久井 富二夫 (わくい ふじお)   号 : 仁泉

1928年 山形市に生まれる

1946年 県立長井中学校(長井高等学校)卒業

日本現代工芸美術展 連続七回入選 会友

山形県美術展に連続20数回入選

東京渋谷 東急デパート本店 個展五回国際陶芸展 推奨賞受賞

                                                (記 : 2013年5月21日)

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