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田中明作・一の瀬焼の茶碗

一の瀬焼明窯田中明作、灰釉・抹茶碗です。











大きさは、径:10.7cm、高さ:6.5cmで、共箱付きです。「明」の陶印があります。

一の瀬焼という名前も、うきは市という地名も知らなかったのですが、オークションで偶然、見かけましたので、購入しました。

調べてみると、地理的には、小石原焼や、小鹿田焼に近いので、いい陶土が取れる地域なんだと思います。

作品は、やや小振りの抹茶碗で、緑青色の釉薬が掛かっていますが、恐らく、灰釉だと思います。

明窯は、現在6軒ある窯元の1つで、「生活用具の中に美を盛り込む」という物づくりの原点に立ち返った、心豊かな作風に特徴があります。

灰釉、塩釉の作品が多く、しっかりと風土に根をおろした力強い作品が、薪による手間暇かけた焼成技術から生み出されています。



★ 一の瀬焼とは ★

一の瀬焼(いちのせやき)とは、福岡県うきは市浮羽町で焼かれている焼き物で、今からおよそ400年前、門註所統景(むねかげ)一の瀬館の跡があって、豊臣秀吉が朝鮮出兵時、陶工を招き、窯を開いたのが、一の瀬焼(いちのせやき)のはじまりと伝えられています。

近世は、久留米藩の御用窯となっていましたが、明治維新の際、しばらく廃窯となり、昭和34年に再興し、現在、6軒の窯元があります。

民窯として、各々の窯元が、それぞれ独自の陶風で作品を作っており、花瓶・茶器など実用的なものを中心に、その素朴な中にも作り手の情熱が光る作風が人気を呼んでいます。

また、毎年5月のゴールデンウイーク期間並びに、11月3日を中心に前後開かれる「陶器祭り」は、各地から陶芸ファンが訪れ、にぎわいを見せています。

現在、明窯、永松窯、田中窯、陶秀苑、丸田窯、雲水窯の6窯元で焼かれています。
                                                (記 : 2014年11月1日)

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