生陶衆啓(きとう
しゅうけい)作・備前焼の湯冷ましです。
大きさは、口径:10cm、高台径:7cm、高さ:5cmほどの湯冷ましで、箱はありませんが、陶印から、生陶衆啓さんの作品だと思います。自然釉が力強いので、登り窯で焼いたものだと思います。
煎茶用の湯冷ましとして、購入しました。
轆轤を使わず、手捻りで作られていて、形、大きさも良く、微妙な位置に浸けられた「耳」も丁度良い位置になっています。
現在使っている宝瓶にぴったりで、丁度良い大きさの松材刳り貫き煎茶盆を購入しましたので、食卓の上においていて、いつでも煎茶が飲めるようにしています。
生陶
衆啓(きとうしゅうけい)さんは、岡山県備前市佐山に生陶窯を築き、登り窯で、古備前風大甕を焼くことに挑戦し、成功しておられ、古備前の研究をされている方です。長女の景彩(けいさい)さんとご一緒に作陶されています。
★ 湯冷ましとは ★
湯冷まし(ゆざまし)は、煎茶道における茶道具の一つで、茶を入れるための湯を冷ます道具です。
煎茶や玉露の場合、中国茶(青茶)や、紅茶のように熱湯ではなく、50〜60度の温度のお湯で淹れるのが適していると言われ、95度以上のお湯を、一旦冷まして、適温にする必要があります。
そのため、釜や、ボーフラから、熱いお湯を、一旦、湯冷ましにとって、20度くらい温度を下げて、急須や宝瓶にお湯を注ぐと、概ね60度くらいになります。
湯冷ましは、陶磁器でも、ガラス製でも構いませんが、ガラスの場合、温度が下がるのに時間が掛かるということを考慮する必要があります。(陶器の場合、すぐに20度くらいの温度が下がります。)
また、湯冷ましと急須は、同じ材質のものが相性が良いとされており、磁器の湯冷ましには、磁器の急須、備前焼には、備前焼、朱泥には、朱泥のものが良いと言われています。
★ 作家 プロフィール ★
生陶
衆啓(きとう しゅうけい)
1931年, 岡山県に生まれる.
1970年,
備前陶芸センター入所.
1971年, 故 藤原建(岡山県重要無形文化財)、故大平誠之助に師事.
1972年,
独立、備前市佐山に生陶窯を築窯し、初窯出し.
1999年, 出雲一畑百貨店にて作陶展
長女
景彩(けいさい)さん(1956年生まれ)と共に、作陶に励んでおられます。
(記 : 2014年11月27日) | |