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磯見忠司作・大社焼のぐい呑み

磯見忠司(いそみ ただし)作、大社焼(たいしゃやき)の鉄絵ぐい呑みです。









大きさは、径:55mm、高さ:50mmほどで、共箱、共布、栞付きです。

大社焼は、真葉手(しんようで)と呼ばれる、生の葉をそのまま器に焼き付けものが有名ですが、このぐい呑みは、鉄絵で、松でしょうか?、それとも、野草の「ヒメジオン」でしょうか?が、描かれています。

下のヒメジオンの画像を見ると、描かれている鉄絵は、ヒメジオンっぽいですね。

 ヒメジオン

磯見忠司さんは、大正5(1916)年生まれで、すでにお亡くなくなりになっていますが、栞に、昭和54年までの経歴がありますので、昭和末期の晩年の作品だと思います。

★ 大社焼とは ★

大社焼(たいしゃやき)は、石川県羽咋市(はくいし)で焼かれている焼き物で、昭和23年に、故・礒見忠司氏が開窯しました。「能登一の宮」の格式を持つ、気多大社に隣接していることから、大社焼と名付けられたものと思われます。

 羽咋市

まず、羽咋市って、どこ?と思われた方も多いと思います。(私も知りませんでした。(笑)) 能登半島の首根っこの部分の石川県側にあります。UFOの町としても、売出し中で、下のようなマスコット、「宇宙人サンダーくん」もいるようです。



大社焼の窯元は、縁結びの神社としても人気の能登一の宮、氣多大社の前にあり、本殿背後の「入らずの森」は、多くの「氣」が集まる神域とされていて、女性に人気のパワースポットになっているそうです。

 氣多大社

大社焼の特徴は、地元の土の風合いを生かしたシンプルな技法にあり、主に、木灰釉を使い、稀に、鉄釉や青磁釉の作品も見受けられます。

中でも、生の葉をそのまま焼き付ける「真葉手(しんようで)」という手法はユニークで、現在では、ほとんどの作品に使われています。能登に見られる、自然の植物の葉を利用して、モチーフにしています。

尚、同様の手法は、但馬焼でも見られます。(「但馬焼のフリーカップ」参照)

 真葉手

 大社窯

忠司さんが亡くなられた後は、長男の磯見篤介 さんが、窯を継いでいます。

尚、「大社焼」は、この能登大社焼の他に、出雲で焼かれている、出雲大社焼もあるようですので、注意が必要かと思います。
                                                (記 : 2015年3月3日)

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