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エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

九谷焼の香炉2点 

九谷焼、春洋の花尽くしの香炉です。



金彩に花尽くしの図柄で、実は、私の好みではありません。(笑)

九谷焼の香炉が欲しくて、色々と当たっていたのですが、うまく競り落とせずにいたら、偶然、引っ掛かった
といった感じで、落札と相成りました。

ただ、ものは、良いものと思っていますので、普段使いとして、お香を焚こうと思っています。




こちらは、九谷焼 満山造 菖蒲図角形香炉です。





私は、九谷焼と言えば、青九谷 と思っているので、青九谷が欲しかったのですが、中々、チャンスがなくて、
ようやく手に入れた青九谷の香炉です。

デザイン、図柄共に、気にいっているのですが、出所があまり定かではなく、工芸品ではないか?と思って
います。オークションでも、時々、「九谷満山」の陶印を見かけるのですが、窯元を調べても、中々見つから
ないのです。(笑)

実は、九谷焼 というのは、ちょっと複雑で、大変貴重で、高価なものは、「古九谷」で、九谷焼と言えば、
古九谷を想像される方が、多いのですが、今では、金沢市、小松市、加賀市、能美市で生産される
磁器を、総称しています。九谷焼の販売店が多い場所は、金沢では無く、能美市寺井町になるそうです。
金沢と小松の間にある町で、だいたい市価の半額ぐらいで買えるそうです。


このように、これぞ、九谷の里と言われるところが、今はないということが、窯元を見つけ出すことを難しく
しているのでは?と私は、睨んでいます。

また、九谷焼は、過去に廃窯になったこともあり、歴史的にも、大きな変遷を辿っています。
江戸初期、
大聖寺(だいしょうじ)川上流の僻村(へきそん)九谷(現加賀(かが)市山中温泉九谷町
(やまなかおんせんくたにまち))で、焼かれた、いわゆる「古九谷」と、江戸後期、加賀藩によって再開された
再興九谷」、そして明治以降の九谷焼に別けられます。

今では、京焼が、京都府で作られている陶磁器を指すように、九谷焼も、石川県で作られている磁器と
いう感じになっており、人間国宝のコ田八十吉さんが、作り出すものは、下記のような作品で、大変
高価で取引されていますが、九谷焼らしくないと言えば、言えますね。



もちろん、伝統的な九谷焼を作られている作家もおられますが、九谷焼らしいものは、工芸品になりつつ
あるのかもしれません。
                                               (記 : 2009年9月27日)

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