難波正己(なんばまさみ)作の備前焼のぐい呑みです。
2002年の備前焼祭りの時に、買ったもので、最近まで、共箱のことを忘れていまして、見つけたところ、難波正己の作でしたので、アップロードしました。(笑)
備前焼は、信楽焼、有田焼、九谷焼と共に、人気の高い焼き物で、オークションでも、いつでも多くの人たちが、買い求めています。
人気の秘密は、素朴な質感と、偶然の景色だと思います。備前焼は、発展をとげる中で、偶然できた、緋襷、牡丹餅、ごま、窯変、といったモチーフが、特徴的ですが、最近は、登り窯で焼き上げる作品が減り、やや、意図的に、それらのモチーフが、灯油窯等で、使われているのは、少し残念です。その辺の事情については、「備前焼−裏話」で取り上げていますので、ご参照ください。
このぐい呑みは、正面に「窯変」の景色が、入った作品で、焼き締めも、バッチリですし、サイズも丁度良い大きさなので、ご機嫌に、お酒が進みます。
備前焼は、私のお気に入りの陶器ですので、色々なものを持っていますが、やはり、お刺身用の皿に、酒器は、呑んべいの私には、何とも言えない、幸福感を与えてくれます。(笑)
備前焼に関しては、「備前焼の美」で、少し詳しく述べていますので、ご参照ください。
(記 : 2009年10月25日)
★ 陶工 プロフィール ★
難波正己 (なんば まさみ)
昭和十三年一月十日生まれ
備前市伊部に生まれ、昭和三十一年、岡山市の関西高校を卒業。
焼物の町で成長したので、四十年頃から土捻りをするようになり、自宅に小さな窯を築き、窯焚きを手伝ったりして焼成も研究しながら作陶を続け、五十三年に不老川渓流の閑静な地に、登り窯を築き(医王山窯と命名)作家として出発した。
特別な師を持たず、「大衆に親しまれる焼物づくり」をモットーに精進する。
松割木を豊富に使ってじっくり焚き上げ、備前焼特有の落ち着いた窯変美を出している。
伊部の中心地(窯元六姓頓宮家の住居跡地)に、工房と展示場を設け、直売店の「竹園」も経営する。
難波正己さん(甥の難波史一さんと)
(追記 : 2010年3月25日)
|