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エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

壺屋焼の魚文ぐい呑み

人間国宝の金城次郎の又甥の金城敏幸作・壷屋焼(つぼややき)の魚文ぐい呑みです。







人間国宝の金城次郎氏の又甥の金城敏幸の作品で、金城次郎氏の「笑う魚文」を継承している、金城次郎一門の一人です。

 

サイズは、高さ7.8p×胴径4.3pほど、高台内に「城」のサインあり、少し大きめのぐい呑みです。

金城次郎氏の作品が欲しかったのですが、この作品を見て、そんなに違わないというか、結構、迫力がある
作品だなぁ〜〜〜と思ったので、金城敏幸さんのものにしました。手頃な値段で、手に入れることが出来て、
うれしい限りです。

  
          金城次郎作                         金城敏幸作

ほぼ、同じサイズのぐい呑みですが、お値段は、大違いです。うんんんん・・・・・そこまでの差があるのか?と
思ってしまうのは、私だけでしょうか?(笑)

壺屋焼(つぼややき)は、沖縄県那覇市壺屋地区及び読谷村その他で焼かれる陶器ですが、壷屋焼を全国区にしたのは、やはり、元人間国宝の故金城次郎氏の活躍のお陰と言っても過言ではないでしょう。

金城次郎さんと共に、(故)新垣 栄三郎さん、(故)小橋川 永昌さんが、「壺屋三人男」と称され、戦後の
沖縄陶芸界をリードした壺屋焼名工として、上げられます。

尚、壺屋焼の歴史や特徴等については、「壺屋焼の小壷」をご参照ください。

● 金城次郎(きんじょう・じろう 1912〜2004) ●

13歳で沖縄の名陶工、新垣栄徳の製陶所へ入所し、民芸運動家の浜田庄司らの指導を受け、素朴で明朗な琉球陶器を制作しました。1985年に、沖縄県初めての人間国宝に認定され、2004年、93歳で、亡くなるまで、線彫り技法から生まれる魚文や海老文など、力強さと躍動感に溢れた、金城次郎の真骨頂とも言えるものを作製しました。



上の写真は、金城次郎 作 魚文刷毛目マカイ 茶碗ですが、魚文の力強い作品ですね。

  金城次郎氏(1912年〜2004年)

すでに、金城次郎氏のお子さん方も、ご高齢になっていますので、孫世代の方々の、ご活躍を期待したいですね。

● 作家 プロフィール ●

金城敏幸 きんじょうとしゆき [陶芸城] 読谷村 登り窯
読谷村金城次郎窯の向かいに工房を持つ、金城次郎一門。
伝統的な魚柄を得意とし、コーヒーカップなど、現代生活にマッチしたものも多く作る。

昭和34 那覇市壺屋にて敏徳の次男として出生
昭和57 金城次郎に弟子入り
昭和58 金城次郎一門窯展に出品
昭和62 沖展にて奨励賞
平成5 現代沖縄陶芸展(日用陶器の部)奨励賞
平成6 現代沖縄陶芸展(日用陶器の部)技能賞
平成7 現代沖縄陶芸展(日用陶器の部)奨励賞 
平成9 独立
平成7 現代沖縄陶芸展(自由作品の部)奨励賞
平成10 読谷村座喜味に工房を設立
平成10 現代沖縄陶芸展(日用陶器の部)奨励賞
平成12 沖展にて奨励賞
平成12 現代沖縄陶芸展(沖縄県知事賞 金賞受賞)
                                              (記 : 2010年1月27日)

追記 1:

人間国宝金城次郎の長女、宮城須美子作の壺屋焼魚文ぐい呑みを手に入れました。







女性陶芸家ですので、やはり、上記の金城次郎氏や、金城敏幸氏の作品よりは、絵柄もやさしく、可愛らしい
感じがしますね。また、外側の刷毛目もとても綺麗な作品です。

大きさは、径6.8cm 高さ4.7cm程で、共箱、共布、栞付きのしっかりしたものです。

上記の金城一門の系図の通り、金城次郎には、3人の子供があり、そのいずれも陶芸家として活躍しました。宮城須美子さんは、金城次郎の弟子であった夫の智さんが、死去された後、宮陶房を継承し、息子の三成さんが継いでおられます。

これで、壺屋焼のぐい呑みは、2つ目になりましたが、魚文は、愛嬌があって、飽きることがないので、観賞用として、これからも大切にしたいと思っています。

● 作家プロフィール ●

 宮城須美子 (みやぎ すみこ) 

1939年 人間国宝(故)金城次郎の長女として生まれる
1972年 読谷村に(故)宮城智と共に窯を開く
1974年 第26回沖展で入選
1990年 第13回沖縄市産業まつりで魚文壷で奨励賞
      夫の亡き後を継ぐ
1991年 第14回沖縄市産業まつりで線彫魚紋壷で奨励賞
1996年 第35回日本現代工芸美術展で魚紋大皿で入選
1997年 現代沖縄陶芸展でデザイン賞
2000年 第22回現代沖縄陶芸展でオークス賞
2001年 第23回現代沖縄陶芸展で福山商事賞
                                            (追記 : 2010年11月23日)

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