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丹波立杭焼  海老絵ぐい呑み

丹波立杭焼  昇陽窯  大上 裕(おおがみ ゆたか)作の、海老絵ぐい呑みです。







丹波立杭焼(たんばたちくいやき)は、兵庫県篠山市今田町付近で焼かれる陶器、b器で、主に生活雑器を焼いてきました。丹波焼、または立杭焼ともいいます。起源は平安時代にまで遡るといわれ、信楽焼、備前焼、瀬戸焼、常滑焼、越前焼と並び六古窯の一つに数えられます。

丹波焼は、江戸時代に入って、赤土部という独特の泥釉が、登場して、丹波焼に特徴を与え、江戸後期には、白泥を掛けた白丹波も作られるようになり、イッチンで海老を描いた徳利、ぐい呑みも、登場します。

このぐい呑みは、その白丹波の技法を使ったもので、縁起が良いものとして、人気があります。大きさは、口径:55mm 高さ:約52mm程で、共箱、共布、栞付きです。

大上 裕(おおがみ ゆたか)さんは、デパートの元外商マンですが、30歳で転身し、丹波の評価を高めた「赤土部」を再現させ、第一人者とよばれながら、謙虚な方であった義父の故大上昇さんの元で、作陶をはじめ、義父の背中を見ながら、技を盗んだという方です。

上立杭と下立杭の境にある昇陽窯は、かなり高台にあり、陶の郷を真正面に仰ぎ見るという閑静な絶景地にあります。現在、ご子息の裕樹さんと共に、この窯を守っておられます。


                   大上裕さんと、昇陽窯

昇陽窯の登り窯

 窯元にある展示室

● 作家 プロフィール ●

大上 裕
(おおがみ ゆたか)

 昭和29年 大阪・豊中に生まれる。
 昭和60年 丹波立杭にて義父・大上昇の指導のもと作陶を始める。
 昭和63年 京都市工業試験場窯業科卒業(浅見 薫先生に釉薬を学ぶ)兵庫県工芸美術展 入選。
 平成元年 兵庫県展 入選(兵庫県近代美術館)以後毎年。「すばる 会」作陶展(大阪 松坂屋)以後隔年。
 平成4年  西脇市美術展一席 入選
 平成5年  茶の湯造形展 入選 (田部美術館)。兵庫県工芸美術展 県教育委員会賞 受賞。兵庫県展 伊藤文化財団賞 受賞
 平成6年  兵庫県工芸美術展 奨励賞 受賞。第二回花の陶芸(嵯峨御流)奨励賞 受賞。画家 納 健先生に指示する。
 平成7年  兵庫県工芸美術展 文化協会賞 受賞。ヨーロッパ ジャパンウィークにて陶芸指導 (オーストリアのザルツブルグで開催)。
 平成8年  ワクワク探検隊「夏の器、冬の器」(毎日放送)に出演。
 平成9年  美苑(伊勢市)にて個展 以後毎年。
 平成10年 まるこ(岡崎市)にて個展。
 平成11年・13年 大丸心斎橋店にて個展。
 平成12年 大丸芦屋店にて個展。
 平成14年 桝久(山形市)にて、昇・裕親子展。
 現 在 ・ 丹波立杭「すばる会」 ・ 県工芸作家協会 会員 ・ 神戸新聞文化センター(ハーバーランド)陶芸教師。

このぐい呑みは、徳島のぐい呑みコレクターが、ご自身で、窯を訪れて、購入された逸品で、ホームページでも公開されていて、いつかは、この窯を訪れて、買いたいと思っていたものでしたので、お譲りいただいて、ありがたく思っています。
                                              (記 : 2010年8月6日) 

追記 1:

大上裕さんの義父の、大上昇作・白丹波・海老図ぐい呑みが、出品されていましたので、欲しかったのですが、落札できませんでした。やはり、海老図のぐい呑みは、人気が高いですね。



上絵ではなく、白化粧の上に、下絵で、海老を描いて、その上に、透明釉を掛けているようですね。
                                             (追記 : 2010年8月17日)

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