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服部勘峰作・御浜焼の茶碗

服部勘峰作・御浜焼(みはまやき)の結晶・黒釉茶碗です。











 陶印「勘峰」

 栞

大きさは、高さ約7.8p×口径(外寸)約12.4p程で、共箱、栞付きで、御浜焼の十八番の那智黒石を想像させる「天目釉」の茶碗です。

作者は、栞から、服部勘峰(勘斉)さんですが、御浜窯のものか?、御浜で作家として作陶されている方か、よくわかりません。

御浜焼(みはまやき)は、三重県南牟婁郡御浜町神木(こうのぎ)で焼かれる焼き物で、三重県南紀開発計画の一環として、御浜地区には、良質の陶長石が豊富に埋蔵されていることがわかり、これを利用して、初めて原料から製陶迄 近代化設備で一貫作業を営む御浜窯が、昭和34年に紀勢窯業により創業されました。その後、昭和57年に、(株)御浜窯に売却され、現在に至っています。

御浜焼の原材料は、陶長石で、それを砕いて、陶土にしています。その優れた特性を究めると共に、新しい釉石の発見に依り、御浜町の紺碧の海の色を想定した「均窯釉」、そして那智黒石を想定した「天目釉」、さらに化粧土を利用した土地(唐津、信楽、粉引)を製作しています。

 原料の陶長石


         七里浜に見られる紺碧の海の色を表した「均窯釉」の作品


           熊野地方の有名な那智黒石に似た「天目釉」の作品

この2つ手法が、御浜窯の代表的なものですが、熊野市や御浜町では、作家として活動している人もおられるようですが、詳細は、不明です。

ただ、この茶碗は、御浜窯の手法を使っていますので、作者の服部勘峰さんは、御浜窯の方か、御浜窯から独立した方ではないか?と思っています。

御浜焼の作品では、コバルトブルーの「均窯釉」の作品は、時々、見掛けますが、「天目釉」の作品は、少ないような気がします。

ぐい呑みコレクターとしては、右のような「均窯釉」のぐい呑みを、ゲットするチャンスがあればいいなと思っています。
                                               (記 : 2010年9月11日)

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