インドネシア、バリ島のクタと呼ばれる、中心街の骨董店で、手に入れた、海上がりケンディー
です。
「海上がり」とは、船が沈んで、積荷が長年海中に有り、それを引き揚げたものを、「海上がり物」と呼んで
います。また、ケンディーとは、インドネシアで使われている、水入れのことです。
このケンディーを見ていただくと、海の中にある時に、貝か牡蠣がへばりついていて、それを剥がしたことが
わかります。
品物としては、結構、良いものではないかと思っていますが、中国で作られて、インドネシア近辺で、沈没
したのか、インドネシアから輸出しようとして、近海で沈んだのかは、ちょっとわかりません。
これを買う時には、同じものが、2つあり、壊れている部分が少ない方を、選んだのですが、土の質や、
インドネシアには、高温で焼く技術がなかったことを考えると、中国で作られた、インドネシアへの輸出用では、
ないか?と私は、思っています。中国では、磁器でもケンディーを作っていることや、有田でも、ケンディーを
作っていたということですから、その可能性が高いような気がします。
時代は、オランダが東インド会社を設立して、明との交易が、盛んになった頃の時代のものでは?と思って
います。
デザインも、バランスも良くて、私のお気に入りです。
下のケンディーは、今でも、インドネシアの田舎に行くと使われている土器のケンディーです。インドネシアには、
陶磁器の技術がなかったので、金持ちや、東インド会社関連人は、中国から輸入していたと考えます。