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エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

香道のお道具・拝見

香道を楽しむ(聞香編)」で、初心者でも、簡単に香道を楽しめる方法をご紹介していますが、香道も茶道や華道と同じように楽しむためのお道具があります。

私の興味は、もっぱらそちらの方なので、お道具を中心にまとめてみたいと思っています。

まず、香道(こうどう)とは、香りを楽しみ、日常を離れた集中と静寂の世界に遊ぶことを目的とした芸道で、一定の作法のもとに、香木を炷(た)き、立ち上る香りを鑑賞するもので、その歴史は、茶道や華道と同じく、室町時代にまで遡りますが、香木を焚いて香を楽しむことは、聖徳太子の飛鳥時代からといわれています。

現在は、「御家流」(おいえりゅう)と「
志野流」(しのりゅう)の二つが主流となっていますが、江戸時代には加えて「米川流」(よねかわりゅう)が盛んでした。

お道具としては、流派によっても異なりますが、次のようなものが一般的です。

確かに立派なお道具で、これらを揃えるとなると、かなりの金額になってしまいますね。

お道具の中身の紹介をします。

★ 香道の道具 ★

香炉 : 香を聞くために、もしくは炭団の扱いのために必要な道具。

  聞香炉(もんこうろ、ききこうろ) - 香を聞くために利用する。


  火取り香炉(ひどりこうろ) - 手前をするときに、炭団を入れて持ち運ぶために利用する。


        聞香炉(左が志野流、右が御家流)

七ツ道具
 : 香を炷きだすために使われる道具。

 @銀葉挟(ぎんようばさみ) - 銀葉を扱うときに利用する特殊な形をしたピンセットのようなもの。
                   香炉にのせるときに、銀葉を抑えるのにも利用するため、
                   手に持ったときに下側になる挟の先の部分が平らになっている。
 A香匙(こうさじ) - 香木を銀葉の上にのせるときに利用する。
 B香筯(きょうじ) - 香木を扱うときに利用する。
 C鶯(うぐいす) - 組香において、香元(香木を扱う手前をする人)が香木を香炉にのせた後に、
            本香包み(答えが書いてある、香木を包んである紙)を、まとめるのに利用する。

 D羽箒(はぼうき) - 香炉の灰を切る(香炉の灰を形作ること)ときに、香炉の縁についてしまった
              灰を掃除するのに利用する。

 E火筯(こじ) - 灰を切ったり、炭団を扱うときに利用する。
 F灰押(はいおさえ、はいおし) - 香炉の灰を山形に整えるのに利用する。


                       志野流の七つ道具


                        御家流の七つ道具

盆・箱、関連品 : 点前の必需品を納めたり、さまざまな雑用に利用される道具。

 乱箱(みだればこ) - 香元がお手前をする香道具一式を入れる箱。
 四方盆(しほうぼん)  - 
 志野袋(しのぶくろ) - 点前では、香包みを入れたりするために利用する。紐がついており、
              それは季節の花の形に結ばれる。

 長盆(ながぼん)  - 香盆
 重香合(じゅうこうごう) - 銀葉を入れる 最下段は金属を敷き詰めてあり、使用後の熱くなった
                銀葉や炷空を入れるようになっている。

 総包み(そうづつみ、志野流では特に志野折(しのおり)という) 



その他

 地敷き(じしき) - 香元がお点前をするときに道具を広げるところに敷く引きもの。
 香盤(こうばん) - 札聞きと呼ばれる方法によって回答がなされるときに、答えを投票する板。
            表は植物の絵、裏に一から三の文字が3つ(月、星が縁に書かれているものと
            無地のもの各一つずつ)、客が3枚の計12枚が1セット。

 銀葉(ぎんよう) -雲母の板を錫で縁取りしたもの。古くは、銀の薄い板を引いたことからこの名が
            ある。

 名乗紙(なのりがみ) - 回答を出すときに、書筆する紙。
 香包(こうづつみ) - 香木を炷き出す前に包んでおく紙。


★ 香道入門セット ★

下の道具は、私が買った必要最低限の道具で、香木(伽羅・沈香・白檀)、火道具(火箸・銀葉挟・灰押)、 聞香炉銀葉香炭団香炉灰のセットです。これだけあれば、一応、お香を楽しむことが出来ます。買ってみて、使ってみて、優れものだと思います。(聞香炉は、100円ショップの茶碗蒸し器でもOKです。(笑))



★ 香木(沈香) ★

香道の対象とする香は、香木つまり、沈香です。沈香の香りの微妙な違いを鑑賞するのが 香道の極みといわれます。香木の分類や鑑賞の基本となる「六国五味(りっこくごみ)」の六国は、木所つまり品質によって香木を分類するもので、伽羅(ベトナム産)・羅国(シャム(タイ)産)・真南蛮(インド南西・ナラバル産)・真那伽(真南賀)(マレーシア・マラッカ産)・佐曽羅(産地不明)・寸聞多羅(インドネシア・スマトラ産)で、だいたいの産地の地名の当て字をしたようです。五味は、味(辛・甘・酸・苦・鹹)によって香りの相違を知るものです。

しかしながら、香木の性質上、同じ種類でも香りは微妙に異なったり、また逆に産地が違っても似た香りをもつものがあるので、判別法とはいっても、完璧に分けられる性質のものではなく、流派によってもことなるものがあります。自然と人間の感覚といった、どちらも微妙な作用があり、影響を受けやすいものです。



これは、私が、インドネシアの友人に譲っていただいた沈香ですが、伽羅に近い香りがします。約20gのものですが、もう1本、30gのものも持っています。

また、この香木を削り出すお道具もあり、おもしろいですよね。

  

通常は、下のものように、すでに削ってある香木を求めるのが一般的です。



沈香は、沈丁花科の植物が、自らの身を守るために、樹脂を出して結晶したものであると言われています。火に当てると、その樹脂が液体化して燃え、良い香りを放つのでは?と言われています。

★ 空薫で香木を聞香 ★

インドネシア産の私の香木を削って、「空薫」(そらだき)という方法で試してみました。



このように、火が当たってくると、香木から樹脂がじゅるじゅると出てきて、結構長い間、芳香を放ちます。この樹脂が香木の香りの成分なんだろうと思います。

この方法では、臭いが強いので、すぐに産地がわかってしまうかもしれませんが、実際の香道では、暖める程度で聞香しますので、微妙です。 

  

その違いを、当てる香道は、世界で日本だけの伝統的な芸道となっています。

★ 携帯用の香道具入れ ★

最近、茶道用の志野袋を買ったのですが、その際に、おまけで下のような小さな携帯用の香道具入れ (大きさ7.7cm×10.9cm×3cm)を付けていただきました。





小さな木箱に、銀葉2枚と、火箸(灰押え兼用)が入っていました。

丸く刳り貫いた部分に何を入れるのか?、色々と考えてみたのですが、焚空入か菊座ではないか?と思うのですが、どうでしょうね? このお道具も、粋を感じます。(「茶道の小道具いろいろ」参照)
                                               (記 : 2012年3月12日)

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