七輪陶芸をしていて、釉薬を掛けた作品は、中々、思うように焼き上がらないことの原因の1つが、焼く際に、ひっくり返して、高台を上にして焼かなければならないことでした。こうすることによって、見込みの中がきれいに焼けるのですが、問題は、外側です。釉垂れが、逆に起きてしまいますし、炭がくっついて、いい景色が出来ないということが悩みでした。
なまこ釉が、熔けて、釉垂れになっているが、下向きで焼いているので、釉垂れが、逆になっている。
また、炭の中に入れているだけで、作品が固定されているわけではありませんので、炭の燃え方によって、作品が倒れて、横向きになったりして、変形も起こりました。
そこで、七輪を燃焼室に使って、七輪陶芸窯の改良版を作ることを試みました。
基本的には、七輪は燃焼室だけに使います。焼成室を設けるので、焼き上がるまで、従来の七輪陶芸よりも、焼成時間が掛かり、その分、燃料も多く使うからです。
その上に、コンクリート製のサヤを乗せ、焼成室にします。そのコンクリートのサヤを覆うように、道具土で作ったカバーをするという仕組みです。
焼成室の中には、市販のサヤ鉢を入れて、作品と炭がくっつくのを避けています。問題は、焼成室の温度が、1250℃まで、上がるだろうか?という点です。自己流の暗中模索の七輪陶芸窯の製作方法を記録しました。
まず、道具土で、カバーの部分を作り始めました。
台所用の30cm径のボールを買ってきて、裏返しにして、道具土を、3cmほどの厚さで、紐作りの要領で、積み上げていきました。
完全に覆った時点で、1日ほど乾かします。(自然乾燥には、結構時間が掛かりました。)
翌日、型のボールを外し、煙突部分、炭入れ口、取っ手をつけて、自然乾燥するのを待ちます。完全に乾ききるのに3日掛かりました。
高さ:20cm、内径:27cm、外径:35cmのコンクリート製の焼成室部分のサヤも作成。
七輪(30cm径)、コンクリートサヤ、道具土製カバーの3つのパーツを組み合わせると、こんな感じの七輪陶芸窯の姿が出来てきました。
七輪を燃焼室に使った七輪陶芸窯
しかし・・・・・・・
道具土カバーの素焼きに失敗し、素焼きの途中で爆発しました。(大泣)
自然乾燥が、充分でなかったことが原因と見られ、内部の水分が蒸発して、粉々に・・・・・・
3日以上、自然乾燥したので、大丈夫と思ったのですが、厚さが厚かっただけに、もう少し、乾燥させるべきだったようです。
それで、どうしたかは、次のページ
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(記 : 2010年6月9日) |