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茶道の小道具いろいろ

茶会に出席するとなると、最低限必要なものがありますよね。

もちろん、形式張ることもないのですが、まぁ、小道具にも、それぞれの役割がありますので、ご紹介します。

茶道の流派によって違いもありますが、最低限の持ち物は揃えたいということで・・・・・・私が、揃えたものをお見せしながら、解説したいと思います。

★ 袱紗(帛紗) ★

帛紗、又は、袱紗と書き、「ふくさ」と読みます。茶席において、茶碗などの茶道具を清めたり、茶入れ、棗、茶杓などを拭ったり、釜の蓋を取る時に用いる布で、一般的には、男性用・女性用で色が違い、男性は、女性は朱・赤用います。

大きさは、幅9寸、長さ1尺のものと、幅9寸5分、長さ1尺5寸のものとがあります。

私のは、主人用の、名物裂金襴司・利休梅緞子、茶帛紗2枚です。



 

 

サイズは、袱紗(正絹)が、27.3×28.2p、箱が、18.1×17.7p 程度で、共箱付きです。

素人が、主人用のものを持っていていいのだろうか?と思ったのですが、柄が気に入ったので、ゲットしました。永久に使うことはないでしょうね。(笑)

★ 古帛紗 ★

古帛紗(こぶくさ)は、濃茶をいただく時や、茶器を拝見する時に、使用します。名物裂(めいぶつぎれ)などを使い、寸法は、15cmX15.9cmくらいです。古袱紗とも書きます。一部の流派では、使わないこともあります。

私は、花器や壺の敷物としても、使用しています。丁度良い大きさなんですよ。

 

正絹の古袱紗で、井伊直弼好み、「萩に雁」です。大きさは、15.3cm×15.8cmです。 図案が気に入ったので、ちょっと競ってしまいましたが、良いものが手に入って、満足です。

この裂は、絵画にも心得のあった井伊直弼公の考案により、大和絵伝統の月次(つきなみ)花鳥図をもとにして作られた茶器意匠を・・・各文様は四季折々の花と鳥を組み合わせ、季節の趣を漂わせる美しい構成で、柔らかな風合いが好まれる、中国明時代の紋織である紹巴組織により織り出している素晴らしい一品です。

★ 袱紗挟み(懐紙入れ) ★

袱紗挟み(ふくさばさみ)は、懐紙入れ(かいしいれ)とも言い、茶席において必要な小物を、ひとまとめにして携帯する袋の総称です。

入れるものは、袱紗(ふくさ)、古袱紗、懐紙(かいし)、扇子、楊枝等を入れます。

尚、冠婚葬祭用の香典や祝儀袋を入れる懐紙入れ(袱紗挟み)とは、大きさが、異なります。



こちらは、正絹着物生地で、作られたハンドメイドの袱紗挟みで、大きさ:縦 約11cm×横 約17.5cmほどのものです。数寄屋袋とセットで買いました。リサイクルというか、リメイク品で、資源の有効活用ですね。

★ 懐紙 ★

懐紙(かいし、ふところがみ)とは、懐に入れて携帯するための小ぶりで二つ折りの和紙です。

茶菓子を、受けるお皿の役目にしたり、薄茶の場合には、飲み終わった後、飲み口を、拭った指を清めるのに使います。

大きさは男性用が17.5×20.6 cm程度、女性用が14.5×17.5 cmのものが一般的です。この規格のものは本懐紙とも呼ばれます。色や柄はさまざまですが、男性用は白無地が圧倒的です。



★ 扇子 ★

茶道に使われる扇子は、一般の扇子よりは、やや小ぶり で、茶扇子とも呼ばれます。扇ぐためのものではなく、亭主と客の間、あるいは客同士の間の結界として、挨拶のときに用います。

塗り生地の扇子は、一般に中・上級者向けであるとされており、初心者は、白生地 を用いることが多いようです。



流儀に捉われない私は、長さ20cmの白檀の透かし彫り扇子を使っています。良い香りがします。

★ 楊枝 ★

楊枝(ようじ)は、主菓子が、出された際に使用する、菓子切りで、最近は、ステンレス製が多いようです。象牙製が最上で、黒文字(くろもじ)と呼ばれる、樹皮付きで角型の大振りな楊枝もよく使われます。

楊枝入れに入れて、携行しますが、最近は、主人が用意してくれていることも多いようです。


                        楊枝入れ

     
                     ステンレス製の楊枝

買った際に、楊枝入れと楊枝のサイズの関係を確認しなかったので、楊枝入れのサイズが小さく、ステンレス製の楊枝がはみ出してしまいます。(笑)

機会があったら、象牙製の楊枝を手に入れたいところですが、当面は、黒文字の楊枝を入れておくことにします。

追記 :

象牙製の楊枝を手に入れました。サイズは、1本、長さ6.5p、厚さ2.5o、幅5oです。



前回買ったステンレス製の楊枝は、大きすぎて、楊枝入れに入りませんでしたが、このサイズだとよさそうです。
                                              (追記 : 2012年2月18日)

★ 数寄屋袋 ★

袱紗挟み(ふくさばさみ)より、さらに一回り大きな袋物として、数寄屋袋(すきやぶくろ)があります。替えの足袋をしまっておいたり、袱紗挟みをそのまま入れたりすることもできる大きさです。袱紗挟みの代用として使うことも可能です。

私も、数寄屋袋を、袱紗挟みをそのまま入れるものとして、使用しています。





こちらも、袱紗挟みと同じく、正絹着物生地を使ったハンドメイドのリメイク品で、大きさは、約20cm×約16.5cmです。

★ 志野袋 ★

志野袋(しのぶくろ)は、香道具の一種ですが、お茶の席に携行するものは、香道の志野袋よりも小さいものです。志野宗信の創案で、茶人は香包みや銀葉包みを、志野袋に入れ、常に携帯すべきとされています。

志野袋は、数寄屋袋に入れて持ち歩くのが、粋だと言われています。





サイズが、径7cmの、古裂を使用した小型の古い志野袋です。古いもののようで、一部にホツレが見られます。内部に香包が入っています。(紐を解くと、元に戻せませんので、確認はしていませんが・・・・・(笑))

★ 携帯用香道具入れ ★

この志野袋に、おまけとして、桐箱の古い小型香道具(携帯用?)入れが付いていました。箱の大きさ7.7cm×10.9cm×3cm で、銀葉、火箸(灰押え兼用)が付いており、私が持っている初心者用のものとは、相当上等のもののようです。(「香道のお道具拝見 」参照)

気になっているのが、丸く切り抜いた部分に何を入れるのか?ということですが、香炭団を入れるのか?香合を入れるのか?それとも、焚殻入れを入れるのか?それとも、菊座を入れるのか?気になっています。

私の想像では、小さな竹製の焚殻入れがあったのでは?、或いは、菊座が乗っていたのでは?と思うのですが、調べた限り、わかりませんでした。(菊座の可能性が高い感じもします。)

いずれにしても、志野袋に香木のかけらを入れているだけでなく、いつでもお香を楽しむことができるように、最低限必要なものを携帯できるように作られたのかもしれませんね。





こういった小型の香道具入れは、初めてみましたが、純和風っぽくて、粋ですね。
                                                (記 : 2011年6月19日)        
                                              (追記 : 2012年3月11日)
                                              (追記 : 2013年2月18日)

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