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タイ漆器の爪楊枝入れ

タイ・バンコクの雑貨屋さんで買ったタイ漆器爪楊枝入れです。







大きさは、幅:5.0cm、長さ:8.5cm、高さ:2.8cmほどの爪楊枝入れで、線彫りをした後、金粉を撒いた、沈金のものですが、金粉の質が悪く、出来映えは今一です。雑貨屋さんで売っていたので、普段使い用の爪楊枝入れだと思います。

他にも、多彩色のものがあったのですが、彫ったものに1色だけ色漆を埋め込み、残りの色は、上絵で描いてありましたので、蒟醤(きんま)とは言えないので、この沈金のものを選びました。

タイは、蒟醤(きんま)という技法のご本家と言われていますので、蒟醤のタイ漆器を買おうと思ったのですが、中々見つかりませんで、結局、見つけたのが、この爪楊枝入れです。

お隣のミャンマーでは、漆器作りが盛んでしたが、タイでは、もう漆器作りは廃れているようです。友達に頼んだり、自分でも行ってタイ漆器を探してみましたが、初めて出会ったのが、この爪楊枝入れでしたので、産業としては、衰退し、伝統もなくなって、ミャンマー産が多くなっているようですね。

先に出掛けたミャンマーで、ミャンマー漆器をたくさん見ていましたので、この爪楊枝入れも、ミャンマー産かな?と思ったので、店員に聞いたところ、これは、ミャンマー産ではなくタイで作られたものだということでしたので、購入しました。(「ミャンマー漆器のぐい呑みと香合」参照)

蒟醤(きんま)は、中国の古代漆器の線刻技法(沈金)が東南アジアに伝播し、タイで、金粉の代わりに色漆を使った技法が確立され、定着したものとみられています。

そういったことから、タイに沈金の技法があるのは、不思議ではなく、かつては、質の良いものも作っていたのでしょうが、タイ漆器は、バンコク国際空港にもありませんし、色々な雑貨屋さんや土産店を見て歩きましたが、中々発見することができませんでした。

タイにおいては、焼き物は、セラドン焼、ベンジャロン焼などが健在ですが、漆器は、ミャンマーに押されてしまっているようです。

このタイ漆器を買ったお店は、チェンマイで作られているセラドン焼を主に扱っているお店でした。セラドン焼も買いましたので、「セラドン焼の香合他 」をご参照ください。
                                               (記 : 2013年10月10日)

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