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香川漆器、蒟醤(キンマ)の円硯(えんけん)です。 大きさは、円硯径:16.2cm、蓋径:17.7cm、高さ:3.8cmほどの、大変珍しい、漆器で出来た硯(漆硯)です。 作家もの と思われ、花押がありますが、ちょっと調べただけでは、この作品が、誰の作品であるかはわかりませんでしたが、年代としては、昭和のものではないか?と思います。 漆硯(しっけん)は、機能的に、硯としては、相応しくないこともあって、あまり見掛けることはありませんが、偶然見つけることが出来ました。 しかも、今では、香川県でも、蒟醤(キンマ)の作品を作れる職人も少なくなっていますので、大変貴重なものだと思います。 恐らく、この硯で墨を磨るのではなく、墨汁で使うためのものではないか?と思っています。いずれにしても、未使用のもののようです。 香川漆器は、彫漆、蒟醤、存清、後藤塗、象谷塗の5つの技法が国の伝統的工芸品に指定されていますが、蒟醤の技法があるのは、日本で香川漆器のみですので、この円硯も、香川漆器ということだと思います。 香川漆器には、代表的な作家に、人間国宝の磯井如真(蒟醤)、音丸耕堂(彫漆)、磯井正美(蒟醤)、太田儔(蒟醤)、山下義人(蒟醤)らがいます。 この円硯は、誰の作品なんでしょうね? 尚、香川漆器や、蒟醤については、「香川漆器、蒟醤の香合」に解説がありますので、ご参照ください。 (記 : 2016年2月10日)
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