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ペットボトルはリサイクルされてる?

世論形成が、完全に行われていて、誰もが納得しているもので、私が、常々おかしいと思っていることの第2弾で、今日のテーマは、ペットボトルのリサイクルです。

平成7年に、容器包装リサイクル法が、制定されて以来、分別収集が義務化されて、徹底されている自治体では、ペットボトルの回収率が、90%に達している自治体も出てきました。

「私が、分別収集して、出しているペットボトルは、リサイクルされて、役立っているのね!」と思われている方も多いのではないでしょうか?

しかし・・・・・、現実は、ペットボトルの生産・消費は、飛躍的に伸びて、その回収を義務付けられている地方自治体の財政を圧迫しています。

ペットボトルの回収には、一般ごみの2倍以上の費用が掛かり、そのすべてを税金で賄っています。回収事業は、税金ですから、いくらお金が掛かっても、仕方がないというお役所体質がありますし、とても、効率的な回収をしているとも思えません。

簡単に言えば、良かれと思って始めたことが、自分で、自分の首を絞めているという事実があるということです。

私は、回収に掛かるコストを、生産者や販売者が負担することなく、自治体が、タダで回収してくれるから、安易にペットボトルを大量に作ってしまって、膨大な税金を使わせているのだと思います。

回収費用を、生産者又は販売者が負担する仕組みにしてしまえば、小売価格に上乗せされることになりますから、最終的には、買った人が、その費用を負担することになりますが、今のような野放図な、税金頼りの仕組みよりは、まだましだと思います。

また、ここに、興味深いデータがあります。PETボトルリサイクル推進協議会のホームページからですから、信頼性の高いデータだと思います。

2007年のデータで見ますと、

@ 国内でのPETボトルの販売量  573,198トン

A PETボトルの回収量      396,529トン
   (回収率)            69.2%

B 再生PET樹脂の用途合計    203,528トン
   (内、ボトルの用途)       2.4%

このデータから見えてくるのは、販売されたペットボトルの内、ペットボトルに生まれ変わったものは、0.9%しかないという事実です。

ペットボトルは、リサイクルで、ペットボトルに戻るわけではないということです。

また、回収されたPETボトルの半分は、リサイクルされていないという事実や、リサイクルされているペットボトルは、全体の3分の1であることも見えてきます。

回収されたペットボトルの半分は、リサイクルされずに、どこに行っているのでしょうね? (注1)

しかも、リサイクルされたとしても、リサイクルするのに掛かる費用は、新しいものを作る以上に掛かるということも、事実です。

こんな無駄なお金を使うくらいなら、リサイクルなんて止めちゃった方がいいという意見が出てくるのは、当然かと思います。

大切なことは、国民、一人一人が、容器包装リサイクル法で、義務付けられている分別作業を、きちんとすることだけでなく、「コストとその効果」を、きちんと判断することだと思います。

こういった事実を見てみると、私の目には、今のペットボトルのリサイクル活動は、「とても、まともな人間のすることではない」と見えるのですが、皆さんは、どう感じられますか?私は、「事業仕分け」ではありませんが、「費用対効果」の検証は、大切だと思っています。

ペットボトルを禁止して、確実にペイするアルミに代えるとか、リサイクルの原点(リユース)のようなガラス瓶にするとか、色々と工夫をして、やっていることが、本末転倒にならないようにしなければいけないと思います。

現在、ごみを重油を使って、焼却処分しているという現実を見ると、お金を掛けて分別収集するよりは、ペットボトルを、 一般ごみに混ぜて、燃やす方が、よっぽど実利(焼却処分費の削減と、回収費用の削減)は大きいと、私は、思っています。


           ペットボトルの生産・販売量と、回収量の推移

注1 : リサイクルされていない、回収されたペットボトルは、中国へ輸出されているものもあるようですが、
     多くは、一般ごみと一緒に燃やされています。本末転倒の結果になっています。
                                               (記 : 2010年3月14日)

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