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2010年11月の事業仕分け第3弾で、政府備蓄米についても、議論がありました。 現在、政府は、100万トンの政府備蓄米を確保して、年間100億円の費用を掛けています が、米の消費量が減っている現在でも、100万トンの備蓄が必要か?という議論でした。 2009年の米の生産量は、847万トンで、国民の消費量は、720万トン(国民1人が、1年で60kgのお米を食べている計算になりますが、実際には、コンビニなどの消費期限切れで捨てられているものも多いかも?)、残りが、お酒や米菓子などになっているのでしょうが、100万トンというレベルは、消費量の14%に当たります。 同様に、2007年の小麦の消費量は、620万トンで、国民の消費量は、384万トン(国民1人当たり、32kg)となり、小麦の国産の割合は、わずか10%です。 次に、トウモロコシは、どうでしょう?トウモロコシの消費量は、1620万トンで、その75%は、家畜の飼料、残りが、食用油、アルコールの原料で、食用は、ほんの数パーセントです。 ここで、国民が、家畜を通じてトウモロコシを穀物として摂ったとすると、国民1人当たり1年に101kgのトウモロコシを食べていることとなり、日本人は、穀物の中で、トウモロコシを一番多く食べているという結果になります。 私が、言いたいのは、見方を変えると、日本の主食だって変わってくるということです。 米だけにこだわって、例え、お米だけを守ったとしても、そのほとんどを輸入しているトウモロコシの輸入が途絶えたら、食糧危機を免れるか?と考えると、米だけを守ればよいということには、ならない という結論に結びつくような気がします。 元々、備蓄米は、不作に備えているもので、食糧危機に備えているものではありません。食糧危機に備えるというのであれば、米だけでなく、トウモロコシや小麦の備蓄も必要でしょう。 今や、海外でもコシヒカリ等の銘柄米が作られています。ただ、不作に備えるというだけであれば、備蓄米の数量は多過ぎると思いますし、コストも掛かり過ぎています。 TPPに参加すると、日本の農業は滅びるとか、極端な話をする人がいますが、TPPに参加すると、人の移動も自由になりますから、生産コストが下がる可能性もあるんです。 私は、 日本の「米神話」は、すでに見直しをする時期に来ており、米だけを保護してきた時代は、終わろうとしていると認識した方が、良いと思っています。 私は、新幹線から外の景色を見るのが好きで、良く見ていますが、どの区間でも、日本の農家の家は、どれも大きく、うさぎ小屋に住んでいる我々とは、別世界です。うさぎ小屋に住んでいる農家なんて、今では、見かけることはできません。 すでに、組合を作らなくても、第一次産業の就労者の権利を確保できる時代になっているのですから、 既得権益の「米神話」を、いつまでも守ろうとする姿勢は、改めるべきだと思っています。 (記 : 2010年11月14日)
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