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沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐる映像流出事件で、映像を流出させた海上保安官が、停職1年の懲戒処分を受け、即日、同保安官は、依頼退職しました。 私は、こうなった結末に憤りを覚え、もっとやさしい社会になれないものだろうか?と、目頭を押さえざるを得ません。 まず、何故、保安官が、懲戒処分を受けなければならないのか?という問題があると思います。 私の何故?は、 @ 本来もっと早い時点で、公開すべき映像なのに、何故? A 秘密として扱われていないことに対して、守秘義務違反とは? B 結果として、何の外交上の悪影響もなかったのに、何故? C 情報管理体制の不備が露わになって、改善の方向へ向かって良かったのに何故? まず、この映像は、もっと早く公表されるべき映像で、当時の前原国土交通相も、すぐに公表すると話していたくらいですから、公表が遅れたのは、中国政府の反応がきつかったので、政府がビビっただけだと、私は、解釈しています。 要するに、元々、秘匿にする意味はないものであり、しかも、中国人船長を釈放して、事件としても、すでに意味をなさない時点での映像は、何ら、秘匿扱いされるべきものでもなかったということです。うじうじしている政府に代わって、公開してあげたということではないでしょうか? 次に、問題の映像は、海上保安庁の職員であれば、誰でも見れる状況にあったのですから、秘密として扱われていないのに、「守秘義務違反」で処分するとは、どういうことなのか?全く理解できません。 わかりやすい例で言えば、全社員が閲覧できる情報を持って、ある社員が株取引をして、インサイダー取引で処分するようなものです。 インサイダー取引とは、一部の限られた情報を持つものが、その情報を元に、株式等の取引をすることで、全社員が閲覧できる情報は、インサイダー取引とは言わないのです。 秘密扱いされていたものを盗み出して、公表すれば、当然、「守秘義務違反」は、負わなければいけませんが、秘密扱いされていないものを公表して、「守秘義務違反」にするには、合理的に、無理があると思いますし、もしも、秘密扱いにすべきものであるとすると、処分されるべき人は、秘密扱いにしていなかった人であり、流出させた保安官ではないと思います。 次に、私は、当初から、映像は公開すべきであると話していましたが、流出の結果として、外交上へも、中国国内の反応へも、悪影響は、全く見られず、はっきり言って、実害を被った人は、皆無です。むしろ、もっと早く、公開していれば、中国国内の反応も違ったものになったと私は、確信しています。(「外交音痴が外務大臣をする不思議の国ニッポン」参照) まぁ、海上保安庁の上層部が、真っ青になったくらいで、政府関係者は、映像の公開問題が片付いて、ほっとしていたのではないでしょうか? 今後、情報の管理体制が、強化されるでしょうから、メリットは大きく、何ら、処分に値するとは、私には思えませんね。 処分された海上保安官は、「今回のことは後悔していない」と話しているそうですし、「真相を知ってもらいたかった」ということですから、はっきり言って、何も悪いことをしていないのに、何故罰せられるのか?というのが、本心では?と思います。 私も同感で、これが、お役所仕事の最たるところなんでしょうが、到底不合理と思われることでも、誰かに責任を取らせる社会は、とても住みやすい社会とは言えず、もっと大局的、合理的な判断を下すことが出来る人は、いないのだろうか?と憤っています。 結果として、保安官は、退職し、「今後は仕事を探さなければならない。官舎を出て家も探す必要もあり、どういった方面の仕事をするか見当もつかない」と、話しているそうで、決して、悪いことをしたわけではないのに、こんな仕打ちを受ける社会は、正しいのだろうか?と感じています。 もっと、人にやさしい社会であるべきだと思っている人は、私だけではないと思います。 (記 : 2010年12月13日) 追記 : 問題となった流出映像と、尖閣諸島の画像をご参照ください。 流出映像 尖閣諸島 尖閣諸島(せんかくしょとう)は、沖縄県石垣市に所属し、東シナ海の南西部(八重山諸島の北方)にある島嶼群。尖閣列島ともいう。 石垣島北方約130km〜150kmの、北緯25° 44′〜56′、東経123°30′〜124°34′の海域に点在する。
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