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金融工学という「まやかし」

コンピューターが、ウインドウズ95で、身近な存在になった頃から、金融工学という「まやかし」の存在が、学問と称されて、ついには、ノーベル経済学賞をもらう人まで出てきました。

そして、今、その金融工学の本性が暴露されて、世界的な問題になっていますが、金融に携わる、頭の賢い人たちが、何故、それを放置し、金融工学を崇めていたのか?不思議でなりません。

日本のバブル崩壊は、1990年ですが、私も、そのバブルの時代の事情を、少なからず知っているものですが、大手金融機関の優秀な人たちが、何故、返すことなど出来ないことがわかっていて、こんな貸し出しをしているんだろう?と、不思議に思っていたものです。

当時は、金余りという現象があって、金融機関には、貸し出すお金がどんどん入ってきて、借りてくれる人が、欲しかったという事情もあり、東証1部上場企業というだけで、審査もせずに、欲しいだけ貸し出していました。

当時の、大手金融機関の融資担当者は、「これは、ババ引きゲームなのです。自分がババを引かなければいいのです。」と、私に説明していました。

しかし、結果は、大手金融機関全員が、ババを引いたわけで、そうであれば、ババ引きゲームで貸し出した金融機関だけが、その代価を払えばいいのですが、貸し出された方は、もっと酷いことになりました。

今回の金融危機も、同じ構図と言えます。

自分の収入では、返すことの出来ない金額を借金をさせて、家を買わせたり、RV車を買わせたりして、儲けるだけ、儲けておいて、破綻すれば、自分たちだけでは、どうしようもなくて、国に援助を求め、世界中の人たちに、損害を与えるというものです。

そもそも、何故、返済能力もない人たちに、お金を貸すことが出来たのか?それを、可能にしたのが、「金融工学」なのです。

金融工学の本質は、ねずみ講の理論です。不良債権化するとわかっていても、優良債権を組み入れて、リスクを分散して証券化すれば、一度に不良債権が露呈することはないので、無限に、この仕組みは、ワークするというものです。

これだけ、情報がある現代でも、「円天」も、しかりですが、ねずみ講もどきの仕組みに嵌って、詐欺に会う人が絶えません。それは、ねずみ講の仕組みは、無限に続けば、理論上おかしいところがないからなのです。(「無限連鎖講」参照)

しかも、最初は、ねずみが少ないので、当然、うまく言われた通りになりますし、会員が増えれば、集まってきている資金を、回すだけで、ワークしているように見せかけることが出来ます。「円天」に至っては、2007年の10月3日に、このブログの記事にしていますから、完全に破綻するまでは、摘発・逮捕するのは、難しいということなのでしょうね。(「何故、「円天」のようなマルチ商法に引っ掛かるのか?」参照)

ねずみ講も、金融工学も、「無限」ということが、みそなのです。

無限に続けば、ワークするのは、当たり前です。でも、その前提は、返済能力のない人たちにも、無限に資金を貸し出すわけですから、いつかは、限界が来るのは、当然、わかっているはずです。

その仕組みをわかっていながら、何故、金融に携わる人たちは、それをするのか?これが、私には、わからないことです。「金に目がくらんでいる」としか言えないのでしょうか?

日本のバブルの時も、社員が泣いて借りるのを止めてくれと頼んでも、金融機関は、貸し、経営者たちは、借りました。そのつけは、すべて社員や、関係者が、負わなければならなかったのです。

今回は、遠くアメリカの金融機関が起こしたつけが、日本の雇用にまで、及んでいます。日本が、アメリカ経済頼りだったせいもありますが、少なくとも、一昨年のサブプライムローン問題が、発覚した時には、同じ構図ですから、今回の自動車危機も予測できていたはずです。

赤信号、皆で渡れば、怖くない」ということなのかもしれませんが、何の対策も取っていなかったとしたら、お粗末ですよね。

ねずみ講は、りっぱな犯罪ですが、私は、不良債権化することがわかっていて、証券化して買わせていた金融機関も、同様の詐欺行為をしていたということになると思います。

赤信号を、皆で渡っているので、詐欺行為を立証するのは、難しいと思いますが、金融に携わっている人には、犯罪の片棒を担いだという意識を持ってもらいたいと思いますし、2度と、こんな犯罪を許さないよう、猛省してもらいたいと思っています。
                                                (記 : 2009年2月9日)

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