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昭文社の株主優待でいただいた「なるほど知図帳世界編」(2009年度版)を読んでいて、気になるデータがありましたので、そのデータをどう読むか?についてのお話です。 「表向きは、軍隊を持たない日本の軍事費は、世界で何位?」と問われると、答えられる人は、少ないでしょう。 だって、軍を持たないのですから、軍事費は、ゼロだと思っている、「井の中の蛙」的な人も、多いことだと思います。 軍事費の世界ランキングは、 @ アメリカ A 中国 B インド C ロシア D フランス E イギリス F ドイツ G サウジアラビア H 日本 I イタリア です。意外なのは、8位のサウジアラビアくらいで、何となく、納得できる感じですよね。 日本の軍事費ランキングは、このように、日本の自衛隊ですら、世界第9位の軍事大国なのです。 次に、通常兵器の武器輸出国は、 @ アメリカ A ロシア B ドイツ C フランス D イギリス で、全体の75%以上を、占めています。これらの国々は、内戦の当事者や、テロリスト・海賊に武器を供給しながら、軍事介入や、テロ・海賊の取締りをしているというわけです。 逆に、武器輸入国は、 @ 中国 A インド B アラブ首長国連邦 C ギリシャ D 韓国 で、日本が入っていないのが、ちょっと意外かな?という感じですね。 今日のブログのテーマは、「戦争がなくなると困る国は、どこか?」ということです。 結論は、簡単で、大きな軍隊を保有している国と、武器を輸出している国が困ることは、明らかです。 戦争が、なくなれば、大きな軍隊を持つ意味がなくなり、武器の輸出も激減するでしょうから、一番困るのは、共に、No1のアメリカであるのは、容易に想像出来ます。 「和平」のリーダーとか、言葉の上では、「ぶりっこ」になっているアメリカですが、戦争がなくなれば、その存在意義さえなくなるくらい、戦争に頼っている国なのです。 「世界の警察」と言って、どこへでも戦争に出掛けるその姿を見れば、必然的に、戦争をし掛けていることが、わかります。常に、どこかで、軍事的緊張を演出して、軍事力の必要性をアピールする必要があるということです。 上記のデータから、アメリカの国力が、いかに戦争に依存しているかがわかります。 では、日本は、どうなのか?と言えば、意外と思われるかもしれませんが、イージス艦や、パトリオットミサイル等を、アメリカから買ってはいますが、武器のほとんどは、国内調達しています。 潜水艦をはじめ、駆逐艦、ヘリコプター、戦闘機に至るまで、国産なのです。これは、ある意味で、びっくりされる方も、多いと思います。平和国家「日本」が、世界第9位の軍事力を保有するのに必要な武器の、ほぼすべてを、自前で作っているのですから・・・・要するに、日本は、武器生産国なのです。 そういう意味で、アメリカにとって、日本は、いざとなったら怖い存在でもありますね。 日米同盟の意義を、色々な観点から見ることが出来ますが、日本から見ると、「戦争依存症のアメリカから攻めて来られない」、アメリカから見ると、「軍事大国化しやすい日本を、軍事大国化させない」という点が、本音の部分では、日米双方にとってのメリットであって、日米同盟の現実的な意義であると思われてなりません。(「井の中の蛙、大海を知らず」参照) こうして、「なるほど知図帳」からのようなデータでも、しっかり噛み砕くと、本音の部分が読み取れるのではないかと思います。 尚、私の意見の主旨は、上記「井の中の蛙、大海を知らず」で、述べているように、「日本は、軍事大国化しやすい体質を持っており、すでに、周辺諸国の脅威となっているので、軍事大国化するかのような誤解を招く行動は、厳に慎むべきであり、平和大国の道を歩むべきである」ということです。 (記 : 2009年8月1日)
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