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カンニングで逮捕して良いのか？ ２０１１年３月３日、京都大など４大学の入試問題が、試験時間中にインターネットの質問掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された事件で、ついに、「犯人」が割り出され、未成年者の予備校生が「逮捕」されました。 またも、大した罪でもないのに、マスコミによって、「大罪」に仕立てられました。 元海上保安庁の職員による映像流出の時と、同じパターンです。 今回の場合には、京都大学の試験問題であったことが、マスコミが取り上げた理由であり、東大か、京大でなければ、マスコミも取り上げていなかったのだと思います。実際に、他の大学でも、起こっていたのに、マスコミは、話題性がないと判断したのでしょう、把握していても、取り上げることはありませんでした。 そういった意味で、今回の事件は、マスコミによってつくられた事件といっても過言ではないと思います。 試験とカンニングは、切っても切れない関係で、いつの世にも、ずるい考えを持つ輩はいるもので、いたちごっこのようなものです。 確か、１９９１年頃だったと思いますが、宅建の試験で、当時は、まだ、携帯電話が普及していない時代でしたが、ポケベルを使った不正が行われました。 事前に、多くの人たちが口コミで、その情報を知っていたようで、回答を終えて退出した人から、正解が大量にポケベルを通じて発信され、特に、関西で、多くの人たちが合格しました。 私の知っている人の中にも、全く縁のない関係の人が、その情報を元に、受験し、勉強もしないで合格しています。 もちろん、その翌回の試験から、ポケベルは、持ち込み不可になりましたが、今の受験で、試験会場に携帯電話を持ち込んでいいなんて、思いもよりませんでしたが、携帯の持ち込みを許可している時点で、同様の不正が行われるのは、火を見るよりは、明らかだったということだと思います。それこそ、携帯電話は、「究極のカンペ」ではないでしょうか？（すでに、カンペは死語か？（笑）） 今回の事件は、愉快犯に近く、ユーチューブに投稿した海上保安官と同様に、すぐに、投稿者が割り出されることは、承知の上のことで、大した罪ではありません。 しかし、確実に、ダミーの受験生を出して、同様の手口で試験問題をゲットし、優秀な人間に解かせて、特定の受験生に大金で回答を教えている悪質なビジネスをしている輩はいるはずです。 韓国でも、数年前に携帯電話を使った不正があって、持ち込み禁止にしていますし、簡単に言えば、日本では、犯罪を奨励しておいて、愉快犯を捕まえて、大騒ぎしているという、なんともお粗末な状況です。 今回のことで、悪質な手口によるビジネスとしてのカンニングはやりにくくなったのは、事実です。それだけでも、功績は大きいというべきでしょう。 要するに、捕まった「犯人」は、結果的に、「良いことをした」のに、本人及び家族は大変なことになったでしょうね。 「犯人」は、未成年でもあり、マスコミは、すぐに取材をやめて、おもしろ、おかしく報道するのを慎み、これまで、対策を取っていなかった側に責任があると認識して、早く、「犯人」の周辺の人たちに、平穏な生活を取り戻させてもらいたいものだと思います。 また、彼は、前途のある若者ですから、社会が彼を潰すようなことはあってはならないし、もうすでに、大きなお仕置きをもらっているわけですから、「人にやさしい社会」で、彼の前途をサポートする姿勢が必要だと思います。（「良いことをして罰せられる不思議の国、ニッポン」参照） 注　：　カンペとは、「カンニング　ペーパー」の略語で、歴代の受験生が、次々と新しいカンペを生み出していて、私は、これはこれで、１つの文化だとも思っています。（笑） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（記　：　２０１１年３月５日） 追記　：　 カンニングで逮捕された予備校生は、１０日間も拘留させられるようです。京都大学は、ことの発端は、大学側の監督ミスであると認めて、早く、被害届を取り下げるべきです。この程度のことで、未成年を何日間も拘留していいわけはなく、もっと大人の振る舞いをして欲しいと願っています。京都大学が、教育機関であれば、なおさらです。（「京都大学、おまえは死んだ！」参照） 追記　２：　 脳科学者の茂木健一郎さん(48)のコメントで、『新聞やテレビも無批判で逮捕を報じているとして、「日本のクズメディア、予備校生が逮捕されて満足か？」「お前らが、日本を沈ませている！」』には、全く同感です。 追記　３：　 同志社大（京都市）は、３月８日までに、京都府警に被害届を提出しないことを決めたそうです。「大学が受けた被害も軽微だった」と説明し、「本人の今後の更生に期待したい」としています。教育機関としては、当然の姿勢だと思います。 京都大学は、何を今になっても、被害届を取り下げないのか？　教育者、失格ですね。（怒） 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（記　：　２０１１年３月８日）

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