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最近の民主党政権からは、「政府の責任で補償する」とか、「国が支援する」とか、威勢のいい言葉が、何の裏付けもなく、発せられていますが、どこにお金があって、そんな発言をしているのか?、不可解で仕方がありません。 まず、2011年度の歳入の内訳を見ていただきたい。 今年度、国民が負担する税金は、支出金額の40%だけです。残りの60%は、借金とお宝でも売って出来た臨時資金です。 消費税が占める割合は、わずか10%で、仮に、消費税を、10%に引き上げたとしても、まだ50%のお金が不足するという状況です。 ニュースなどで、「少しくらい負担が増えても仕方がない」と言っておられる人がいますが、「少しくらいでは、全く焼け石に水」状態であることの認識が、国民には、まだ出来ていないのではないか?と思います。 一方、歳出はどうかと言いますと、 77%が、基礎的財政支出といって、借金がないとして、実質的に、国民が使っているお金です。 その差は、36%に及び、簡単な計算では、すべての税金を2倍にしないと、収支がゼロにならないというのが、現実です。 財務省が、わかりやすく現在の財政の状況を、家計に例えて、図解してくれているのが、下の図ですが、月収40万円の世帯が、毎月77万円を使い、6370万円のローン残高がある状態で、一般家庭では、完全に破綻状態にあるのは、確実ですね。 今回の震災での復興資金や、補償金などは、昭和の時代であれば、数年掛ければ賄える状況にあったでしょうが、現在の状況は、とても、大盤振る舞いが出来る状況ではありません。 福島原発事故に掛かる補償金等でも、巨額の税金が投入されることは確実ですし、皆さんが、あまり関心を持たれていない地震保険の支払でも、巨額の国民の税金が、使われるのです。 地震保険は、支払総額が1150億円を超えると、国が再保険を引き受けており、国の特別会計が保険金の50〜95%を負担する仕組みが設けられています。 東日本大震災で支払う地震保険の保険金の総額が、9700億円にのぼる見込みになったそうですが、負担額は国が4300億円、民間が5400億円となり、誰かが納めた税金から、4300億円が支出されるということです。 民主党政権は、偉っそうに、「政府が責任を持って補償する」と言っていますが、国には、借金はあっても、財源がないのに、どういった根拠を持って言っているのでしょうか? 国を支えているのは、納税者だということがわかっているのでしょうか? 納税者の理解なく、使い放題に使えるとでも思っているのでしょうか? それこそ、今まで通りの、「乞食のお粥」(ゆうだけ)に終わることは、確実です。(「乞食のお粥」参照) 政府が、「大盤振る舞いをする」ということは、「そのすべてを、納税者が負担する」ということです。 私は、国民が1人、1万円の義援金をすれば、1兆円くらいになって、かなり被災者への支援になるのでは?と思い、相応の義援金をしましたが、今の状況をみていると、将来、我々納税者が被らないといけない税金は、途方もなく大きくなって、1兆円くらいの義援金は、ピーナッツに見えてきています。 八方美人になったり、いい顔ばかりをしてはいけない立場にある人が、庶民受けすることばかり言って、しかも、経済界には、その足を引っ張るようなことばかりしていて、どうやって資金を捻出するんでしょうね? 節電だって、仕方なくやらざるをえませんが、確実に経済活動は、比例して落ち、税収も比例して落ちるということも、きちんと説明しなくてはいけません。 自分の子供に、80%の力で、100点を取れ!と言っているようなものなのです。 ダメだダメだと言っても仕方がないことです。この危機を乗り越える方策を、取らなければいけません。 それは、成人した国民全員が、コストを負担し、使う方もある程度、辛抱するしかないのです。 今回の震災のニュースで明らかになったように、医療の現場では、国民は、薬漬けにされています。電気がなければ生きていけない、薬がなければ生きていけない人たちばかりになっています。 ジェネリック薬の使用率が、極端に低い現実をみても、「贅沢病」に慣れてしまっています。お金もないのに、いいものが欲しい人たちばかりになっています。 根本的な解決策は、インフレを誘導して貨幣価値を下げ、所得を上げ、税収を増やし、借金を減らすということになるのでしょうが、これには、多くの人たちの痛みを伴います。 しかし、先送りをしても、いずれは来る現実で、自分でやらなければ、外圧でやらされることですから、その時の心構えを、きちんとしておく必要があるのだと思います。 辛口コラムですので、ご批判も数多くあると思いますが、現実を真正面から見るという姿勢が重要だということが、趣旨ですので、ご理解いただきたいと思っております。 追記 : 枝野官房長官が、東電向けの債権を放棄させるような発言をしていますが、怖いですね。今後、行き詰ったら、国債の債権も放棄せよという、徳政令でも出しそうな危険な政権です。 (記 : 2011年5月15日)
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