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専業主婦の年金保険料

2011年11月26日のNHKの、専業主婦の年金に関する「ニュース深読み」をみていて、マスコミの報道が、誤解を与えて、不要な不公平感を助長しているような気がしましたので、今回、コラムで取り上げてみました。

まず、「第3号被保険者(専業主婦)は、年金保険料を全く払っていない」ということですが、こういった言い方(確かに事実ですが)をすると、何もしないで、お金が天から降ってくるようで、誰でも、「おいしすぎる」と感じますよね。

しかし、専業主婦の保険料は、夫の厚生年金から、第2号被保険者と第3号被保険者の国民年金の保険料負担分を合算し、「基礎年金拠出金」として、国民年金制度に拠出しているのであって、「全く払っていない」のではないのです。



サラリーマンの皆さんであれば、年末調整の書類を、毎年提出しなければいけないので、ご存知だと思いますが、「配偶者控除」という項目があり、その金額は、38万円です。

専業主婦だって、「労働」をしているのです。家事・育児等々の労働価値を、年38万円とみなして、課税対象から控除しているということです。

ご主人が、20万円の給与であるとすると、そのうちの、3.2万円分は、専業主婦の労働分であるということです。年金保険料は、ご主人と専業主婦の労働価値を合算して、ご主人が、まとめて支払っているということであって、「専業主婦は、年金保険料を払っていない」ということではないのです。

この仕組みを説明しないので、多くの人に、「専業主婦は、保険料を払わないで、年金がもらえる」と勘違いさせ、特に、働いている女性が、「私は、払っているのに、何もしない3食昼寝付きが、ただで、年金がもらえるのはおかしい」と非難することを助長しているようで、報道の仕方が問われると思います。

一方で、問題になっているのは、夫が、サラリーマンを辞めた後、妻が、国民年金に入らなかった場合ですが、これは、行政の不手際の責任が大きいとは思いますが、実際に、保険料を納めていない以上、年金をもらうということは、不合理です。

保険料というのは、税金と違って、納めたくなければ、納めなくてもいいものです。その代わり、納めなければ、支払いがないだけなんです。

ただ、日本の場合には、自己責任の意識が低いために、保険料を納めなかった人が、安易に、税金にすがってしまう傾向があるので、「皆保険制度」といって、税金に近い形になっています。

今回、第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えをせず、保険料を払わなかったことの救済策として、10年前まで、遡って支払うことが出来るようになる法案が提出されるようですが、不思議なのは、何故、全額の納付を認めないのか?ということです。

前述の通り、この問題は、行政側の不手際が大きな原因ですので、10年前と言わず、全額払ってもらうえるようにするのが当たり前のような気がします。

現在の法律では、2年までしか遡及できないのを、10年にしたのは、ある程度評価できるものの、10年に出来るのであれば、全額遡及支払いできるようにした方が、将来の自治体の負担を軽減する意味でも大きいと思います。それくらいのへそくりをしている主婦は多いと思うのですが・・・・・

第1号保険、所謂、国民年金は、年金としては、最低限の6万円程度のもので、それだけで、生活するのは厳しいのは、皆さんもご存知の通りです。

国民年金を、全額税金にするのも1つの方法ですが、年金制度の継続性の問題もありますし、老人全員が、生活保護を受けているような印象もありますから、国民年金分くらいは、成人であれば、きちんと拠出して欲しいですね。

復興財源は、誰が負担すべきか?」でも取り上げましたが、国民の金融資産の60%以上は、60歳以上の国民が保有しているのですから、「救済」するのではなく、「本来の姿に戻す」ことをしてもらいたいと思っています。
                                               (記 : 2011年11月26日)

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