我流ではじめた楽しむ「書」のコレクション!

帰去来

帰去来 : ききょらい (訓読 : 帰りなん、いざ!)

「さぁ、故郷に帰ろう!」という意味で、5世紀初頭、陶淵明が41歳の時、いよいよ役人生活がイヤになって田舎に引きこもる、その時の気持ちを歌った漢詩、「帰去来の辞」から、取られたもの。

「帰去来兮」を、「かへりなんいざ」と訓読したのは、菅原道真で、以降、この訓読が定着しました。

 

2015年7月11日から、みなとみらいの横浜美術館で、現代美術を代表する蔡國強(ツァイ・グオチャン/さいこっきょう)の個展が開催されています。

蔡國強さんは、火薬の爆発によるドローイングや、圧倒的なスケールでのインスタレーションやランドアートなど、壮大なスペクタクルのなかに東洋的な文化や思想を潜ませた作品で知られています。

その個展のタイトルとなっている「帰去来(ききょらい)」は、中国の詩人、陶淵明(とうえんめい)(365−427)の代表作、「帰去来辞(ききょらいのじ)」から引用されています。

官職を辞して、故郷に帰り田園に生きる決意を表したこの詩は、現実を見つめ、己の正しい道に戻り、自然に身をゆだねる自由な精神を謳っていて、中国の泉州から日本を経て、ニューヨークへ渡り、華々しい活動を続ける蔡國強さんが、アーティストとして、自由な創作を開始した、日本という原点に戻るという意味が、示されているそうです。



お題に苦しんでいた私が、テレビのニュースから、この「帰去来」という題句をいただき、少し、崩して書いたものが、上記のものです。

最近、取り組んでいる「アンバランスのバランス」系の作品になっています。

記 : 2015年7月21日

Copyright (C) マイ「書」コレクション  All Rights Reserved 
















inserted by FC2 system