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  当サイトでは、筆者が、世界中を旅したところで集めた焼き物・骨董品を、
エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

焼き物用語(キズや直し編) 

焼き物や、骨董の欠点に関する用語を集めてみました。

 キズに関連する用語  
いけません  骨董の偽物を指していう、婉曲的な表現。目利きの人に「これはいけませんねえ、、、、。」と言われたら、偽物の骨董だということです。
虫食い  口縁の釉薬が剥がれて胎土が見えること。 虫が蝕んだように見えるので、茶人がそう呼んで風情を鑑賞したようです。一般的に無傷として扱われます。 
カイラギ  釉薬がちぢれて、うろこ状になっていること。 無傷として扱われます。 
甘手  焼成が不十分なために、表面全体にカンニューが入ってしまった物のこと。 叩くと鈍い音がします。一般的に無傷として扱うようです。 
時貫(じがん)  陶磁器全般に生じる現象ですが、生まれ付きのニュウやカンニュウ等と違い、長い年月を経る間に四季や朝夕の温度差等から素地と釉薬の収縮率の違いによって自然に生じるカンニュウの事を表す言葉です。 
   
 キズ(傷)に関する用語  
ワレ、割れ  完全に割れてしまっているもの。 
ホツ  一部分が欠けてしまっている状態。 器体の口縁や高台などが、何かに当たってできたカケやキズのことをいいます。 
ニュー   ひび割れが生じているもの。表から裏までひびが通っている状態。  
カンニュウ(貫入)  表面のみ浅いひび割れが生じているもの。技巧上の効果をねらったものと、 製造由来のものとがあります。 
窯疵(傷)(かまきず)  製造時の時に生じたホツやニュー。普通の傷と違い、見分け方は、欠けたりヒビが入っていたりしても、その傷(キズ)が釉薬(うわぐすり)の下にあること。
引っ付き(ひっつき)  窯の中でできるキズ(窯キズ)。窯の中で他の品とくっついてしまった跡。
埃跡(ほこりあと)  ひっつきの一種ですが、焼成時における埃等が器の表面に溶けてくっついた物。 
焼きあま  窯の中でうまく温度が上がらなかったために素地が縮み、釉薬(ゆうやく)との間に入ったヒビ。 
フリモノ  器体の表面にできる黒褐色の点のことをいいます。焼成中に灰などが器体の上に降ってきて、付着したまま焼き上がった部分にできます。 
スレ  器体を使用してできた、擦り疵のことをいいます。 
ソゲ  器体の縁などに薄くカケ落ちている傷のことをいいます。 
けむり(煙)  素地の上にできた、もやもやっとしたシミ。 
あたり 胴にある放射状のニュウと釉薬の傷のこと。 胴の部分に他の物が当たってできた傷です。 
トリアシ(鳥足)  高台の内側に放射状に入ったヒビのこと。 鳥の足跡のように見えるのでこう呼びます。一般的に傷と見なされます 。 
釉切れ  釉薬がかかっていない箇所のこと。 
目跡(めあと) ハリ支え跡(はりささえあと)の事。
器の底が焼成時に垂れるのを防ぐために置かれた円錐状の素地をハリと呼びそのハリを焼成後にとりのぞいた跡のことでハリ目跡(はりめあと).やハリ支え跡とも言う事があります。
(この目跡がホツレの様に解釈される場合もあるが、製作途中に出来る事から原則として傷の対象にはなりません。)
剥がし跡(はがしあと)  窯出しの際に高台の底部分が旨く剥がれずにホツレた様な状態になる事。 
   
 「直し」に関する用語  
直し(なおし)  陶磁器などの庇のある箇所を補修することを言う。修理してある作品のことを「なおしがある」と呼び、これに対して完全な品は単に「無庇」と呼びならわしている。 
金継ぎ  欠けた部分を漆で埋めて、その上から金を蒔いて、金で継いだように補修をしたものをいいます。また金直しともいい、同様に銀を蒔いて補修した場合は、銀継ぎ(銀直し)といいます。
共継ぎ  接着剤を用いて、割れたものを接着することをいいます。 
焼継ぎ  割れた器体の接合部分に溝をつけて、白玉粉を敷き、その上に銅などを鎹に置き、低温で白玉粉を溶かし、接合することをいいます。直しの方法としては古い手法です。 
   


ニュー 


ホツ 


トリアシ 


貫入(カンニュウ)


埃跡 


くっつき 


甘手 


窯キズ


けむり 


目跡 


時貫 


かいらぎ 


番外編ですが、古物商の業界用語におもしろいものがありましたので、集めてみました。

 古物商・業界用語  
  競り市のこと。各組合や団体組織などで定期的に行われている。参加するには当然古物商の許可が必要。手数料を取られる場合が多い。 
本歌  本物の事。 
初品(うぶひん)  骨董屋さんや初出屋さんが直接、個人から仕入れた品でまだ第三者を介してない品の事で、通常の品の売買より人気があり、結構高い値段が付く事が多い。 
ハタ師(果師)  市での売り買いのみで商売する人のこと。ある市で業者から仕入れ、別の市で出品したりして差額を儲けるという大変シビアな商売です。「一割商売」と呼ばれるほど。プロ中のプロという感じでしょうか。 
客師  いわゆるブローカーのことです。ハタ師と似ていますが、違う点は市で売るのではなく、直接業者や一般の人に転売して利益を得るという点です。自分で仕入れせずに、売る人に買いたい人を紹介(口利き)して手数料を取るという場合もあります。 
刃口(はぐち)  物の場合は種類や特性を示し、人の場合は、好みや得意分野などの意味を表します。使用例として「あのOOO屋の刃口は古伊万里だね」 
テコ入れ  市などでサクラなどを使って自分が出品した品の値段を吊り上げること。 
テコ折れ  テコ入れしたが、誰も買わずに結局サクラが落札してしまった場合のこと。通称「自爆」。 
買い縛り  市に参加する場合にトータルで最低買わなければならない額が決められていること。最低限の額を買わなかった場合は罰則金を取られる。 
上手(じょうて) 上質なもの、という意味です。 
下手(げて)  駄作、量産品、の意味です。下手物(ゲテモノ)とはここから発生した言葉でしょうか。 
   

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