中国の陶磁器の中で、意外と数が少ないのが、蓋のある碗です。
丼というのは、日本独特のものかもしれません。色々な骨董屋さんを訪れましたが、これ以外には、お目に
掛かったことはありません。
その丼碗をシンガポールの骨董屋さんで見つけました。
明時代、成化年製(1465年〜1487年)です。成化年の頃には、製造年を、少し崩したような、乱雑な銘の
入れ方が特徴であると、書物にありましたので、信じて買いました。
染付けの丼碗ですが、染付けの藍色が薄いのが、ちょっと残念ですが、茶杯ではなく、丼の大きさですので、
大変珍しいものだと思います。
柄は、鳳凰で、大きさも、カツ丼を食べるのに丁度いい大きさで、日本人好みかもしれません。(笑)
少し、値段が張るので、実際に使ってカツ丼を食べたことはありませんが、一度、カツ丼を作って、400年前
の時代に戻って(多分、カツ丼は、中国料理にはないので、当時の料理とは違うが)、食事と器の時間を
楽しみたいと思います。