信用評価損益率は、信用取引で株式を買っている投資家の含み損益が平均でどの程度かを示す指標です。
評価損益率が、プラスになれば、投資家が含み益を抱えていることになります。
しかし、評価損益率がプラスになることは、大変稀です。それは、値上がりして含み益になると、すぐに決済して利益を確定する投資家が多いからです。
逆に、含み損が出ていると株価の戻りを期待して、売らない投資家が多いので、評価損益率は、通常マイナスで推移します。
経験的に、マイナス幅が、5%より小さくなると、相場は天井を打つケースが多く、逆にマイナス幅が、20%近い水準になると、相場は、出直りやすくなるようです。
今年は、2月に、評価損益率がゼロ近くになり、相場は、調整局面入りしました。

また、評価損益率が、10%を超える水準になると、損失確定を急ぐ個人投資家が増えて、一気に相場を下げる要因にもなっているようです。
例年、5〜7月は、大きな調整局面になることが多いのですが、3月の確定後、買いの意欲が薄れてくるのも、要因の一つかもしれません。
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信用取引には、制度信用と一般信用の2種類があることは、耳にされたことがあると思います。
でも、制度信用と一般信用の違いを、しっかりわかっている人は、実際に信用取引をしていて、経験のある株式投資の中級者以上の方でしょう。
まず、制度信用ですが、弁済期限や品貸料などが証券取引所などの規定によって定められている信用取引を「制度信用取引」といいます。ほとんどの証券会社は、この制度が使え、一般的に、信用取引というと、この「制度信用取引」のことを言います。
次に、一般信用ですが、その最大の特徴は投資家と証券会社の間で自由に取引条件を決められる点です。制度信用取引と違って、取引対象銘柄はもちろん、弁済期限や品貸料などを自由に設定することができます。
即ち、制度信用は、証券取引所の規定によって運用されており、一般信用は、お使いの証券会社との
取り決めで運用されるということです。
業界で最初に、一般信用を取り入れたのは、松井証券です。期限のない、「無期限信用」と名を打って宣伝
したので、一般信用は、「無期限信用」とも呼ばれています。
最近は、一般信用を取り扱う証券会社が増えてきましたが、買い建てのみが出来るところが多く、売り建て、
即ち、信用売りが出来る証券会社は、まだ少ないのが現状です。
売り建ての出来る証券会社は、「一般信用の売り建てが出来る証券会社」にまとめてありますので、参考にしてください。
一般信用と制度信用の違いは、次の表の通りですが、ポイントは、金利や貸し株料と逆日歩です。
制度信用は、金利や貸し株料が一般信用よりは、安いという利点があります。
一般信用には、逆日歩が掛からないという利点があります。
この2ポイントから、判断すると、買い建ては、制度信用、売り建ては、一般信用が有利です。但し、一般信用で売り建てが出来る証券会社は、限られているので、現実には、難しいところがあります。
|
制度信用 |
一般信用 |
運営主体 |
証券取引所 |
各証券会社 |
取扱い銘柄 |
貸借銘柄 |
各証券会社による |
弁済期限 |
最長6ヶ月 |
期限なし(分割等がある場合は分割前まで) |
金利・貸し株料 |
証券取引所が定める |
各証券会社が定めるが、制度信用よりは高い。 |
逆日歩 |
場合により発生する |
発生しない |
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皆さんは、ブログなどで、「優待の権利を両建てで取った」とか、「クロスをした」とかという記述をご覧になったことがあると思います。
どういう意味なんだろう?と思ったことはありませんか?
「両建て」と「クロス」は同じ意味です。株主優待の権利を取るには、現物の株を取得しなければなりません。しかし、株主優待株の多くは、権利落ちで配当の分以上に株価が下がることが大いにあります。
そこで、現物の株と共に、権利確定前に信用売りをして、権利確定後に、現物株を現渡しして決済する
という方法を、両建てとかクロスと呼んでいます。「繋ぎ売り」とも言います。
株価の変動による損が怖い場合には、寄りや引けで同時に買いと売りを出すと、必ず同じ値段での売り買いになりますので、権利確定最終売買日に同時建てをする人も多く、この同時に買いと売りを行う場合を、両建て、クロスと呼んでいる人もいます。 権利落ち前に売り建てをして、現物を確定後渡すことには変わりありません。
権利確定前に、売値を決めているので、権利落ちを心配することなく、株主優待の権利が取れるということです。尚、配当分は、現物の分がもらえますが、信用売りで同額を引かれますので、この方法では、配当分はもらえません。
ここで、制度信用で信用売りをしている場合には、気をつけないといけないことがあります。
それは、権利確定前最終売買日には、逆日歩が発生する可能性が高いことです。しかも、通常の逆日歩よりもかなり大きな逆日歩がつくことがあります。両建て、クロスをする場合には、注意すべきところです。
ここでは、株主優待に関する両建て、クロスの説明をしていますが、通常、両建て、クロスという言葉は、「同時期に、同じ銘柄に買いと売りを入れている状況」のことを言います。
波乗り投資法とは、権利確定前の数週間〜3ヶ月前くらいから、株価が、権利確定に向けて上昇していくという習性を利用した投資方法です。
株主優待株投資をしている人には、結構この投資方法をしている人を見かけます。
株主優待株は、権利落ちが結構激しい銘柄が多く、権利が確定すると、2〜3ヶ月は、株価が低迷することが、多く見られます。その後、優待品が到着する頃から、再び上昇に転じ、権利確定前でピークに達し、また、権利落ちで、低迷するというパターンです。
典型的な例は、下図のような動きをしているエコス(7520)で、ほぼ決まった動きを、年2回しています。

丁度、権利落ちから、権利落ちまでの中間時点で、底を打っています。
権利確定前、3ヶ月前頃に買い、権利確定後に売り、また、権利確定前、3ヶ月前に購入すれば、キャピタルゲインと優待・配当を定期的に取れ、しかも、大きな流れの株価下落リスクにも対応するというものです。
確かに、かなり高い確率で、キャピタルゲインと優待・配当が得られる投資方法で、私も、年1回優待銘柄はこの投資方法を取ることがあります。(もちろん失敗することもあります。)
しかし、最近は、この方法が、やや怪しくなってきています。
権利確定前に、株価が、足踏みをすることが多くなってきています。これは、権利確定前に利益を確定する人が増えてきている為と考えられます。
また、地合いが軟調な中では、全体の相場に押されて株価が上げていかない場合もあります。しかし、例年、順調に株価が上がる12月や2月銘柄には、有効な手段だと考えています。
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QUICKコンセンサスが、最近、市場に影響力を広げていています。
決算の発表があって、まずまずの決算だな?と翌日を期待すると、株価は、暴落、逆に、決算の内容があまり良くなく、明日は株価下落かと思いきや、株価が上昇するという現象が起きています。
これは、QUICKコンセンサスの影響であると思われています。
即ち、決算の内容のうち、来期の業績予想 が、QUICKコンセンサスの予想よりは、良ければ、株価は上昇し、例え、今期は業績が良く、増配をしても、来期の業績予想が、QUICKコンセンサスの予想よりは、悪ければ、株価が下落するというものです。
このQUICKコンセンサスというものは、証券会社(32社[2003年3月現在])が銘柄に対して発表する株価格付、業績予想をQUICKが独自に集計し、平均値化したものを「証券会社の見方」として提供されているものです。
QUICK
と端末の利用契約を結ぶか、証券会社によっては、有料でこのサービスに繋ぐことが出来る証券会社もあります。 カブドットコム証券、マネックス証券等の証券会社で利用できます。
しかし、そこで提供されている膨大な情報を、個人がすべて見ることは物理的に無理と思われます。
その昔、「会社四季報」をいち早く手にi入れた人が、市場を制すと言われていましたが、今では、「QUICK
コンセンサス」を制すものが市場を制すようになっているのかもしれません。
今期の決算で、営業増益だった企業の発表後翌日の株価騰落率
企業名 |
QUICK予想よりも↑↓ |
決算発表翌日の株価騰落率 |
KDDI |
↓ |
−5.5% |
神戸製鋼 |
↓ |
−2.7% |
コマツ |
↑ |
+4.8% |
住友金属鉱山 |
↑ |
+5.1% |
三菱電機 |
↓ |
−3.1% |
帝人 |
↑ |
+3.7% |
注:2008年3月期の連結純利益の会社予想とQUICKコンセンサス予想との差異で判断。
皆さんは、「株価が踏み上げ気味に上がっている」とか、「この銘柄で踏み上げを食らっている人がいる」とかという言葉を聞いたことはありませんか?そして、踏み上げってなんだろうと思ったことはありませんか?
「踏み上げ」というのは、信用売り(空売り)をしている人が多い状況で、株価が上昇している状況のことで、信用売りをしている人が、逃げるに逃げられず、損を重ねている状況を言います。
信用売りが多い状況は、多くの人が、その株価が下がると思っている状況ですが、そういった状況で株価が上がると、信用売りをしている人の損が膨らみ、損切りをする為に、買いを入れるので、益々株価は上がって行き、大きな損失を起こす状態になります。その状況を「踏み上げ」と言います。
私も、信用取引をはじめてすぐの頃、あまり考えないで、信用売りをしたのですが、悪いことに、その株が仕手株だったので、280円だった株が、1100円まで上がり、毎日が、追証の日々で、大変でした。
信用売りの場合には、上限が青空(無限)ですから、慎重にする必要があります。
この場合でも、信用買いであれば、全部損をしても、280円X2000株=56万円で済みますし、ゼロになることは、ほとんどありません。しかし、信用売りの場合には、(1100円−280円)X2000株=164万円の損になります。
私の場合には、確か90万円の追証を入れて、約半年を掛けて、380円に落ちるまで、待って決済しました。
はじめて、踏み上げの怖さを味わった時でした。
私が経験したから言うわけではありませんが、信用売り(空売り)は、慎重の上にも慎重にする必要があります。逃げようにも逃げられなくなりますから、出来ればしないことに越したことは、ありません。
現物を持っていれば、現渡しができるので、怖くはありませんが、それ以外はしないのが良いと思います。
信用売りには、そういった大きなリスクがあるということを、この「踏み上げ」という言葉と共に、覚えていただければと思います。
コバンザメは、頭の上にある小判型の吸盤でサメ、エイ、ウミガメ(宿主)などの体について生活しています。
吸着することにより、自分では泳がずに移動でき、宿主についた寄生虫や残した餌などを食べるなかなかの
ちゃっかり者です。その上、大きな宿主のおかげで敵も近寄らないので、身を守るのにも役立っています。
そのコバンザメを見習った投資法が、「コバンザメ投資法」です。
この投資法の宿主は、大きな投資信託ファンドやM&Aが得意なヘッジファンドです。
健全(?)なコバンザメは、「さわがみファンド」や「グローバル・ソブリン・ファンド」等の組み入れ銘柄を参考にして、大きなファンドが買うとその金額が大きいので、株価が上がるという習性を利用して、投資する方法です。
それに対して、不健全(?)なコバンザメは、村上ファンドやスティールパートナーズのような、自分で株に買いを入れて、株価を吊り上げ、最終的に、企業が折れて高値で株を買い取らせるヘッジファンドの買っている銘柄に投資する方法です。
いずれにしても、規模の大きなファンドが投資する株にくっ付いて、利益を上げようとする投資法をコバンザメ投資法と言って、ある意味で、株式格言の「当たり屋につけ!」に従っているとも言えます。
確かに、短期で儲けられる可能性の高い投資方法で、ちょうちん買いをする投資家もいますが、早目に取り組めば、それなりに効果はあると思いますが、すでに急騰しはじめてからのちょうちんは充分注意が必要です。
村上ファンドによる、阪神株の時の、引け5分前に大量の売り浴びせで、痛い目にあったコバンザメ投資家も多いということを忘れないようにしてもらいたいと思います。
皆さんも、よくバリュー株投資とかグロース株投資とかという言葉を聞いたことがあると思います。
株主優待株投資は、主に、バリュー株投資なので、バリュー株投資という言葉の方が、良く耳にするかと思います。
バリュー株投資とは、割安株に投資することで、株価指標としては、PBR(株価純試算倍率)を参考にすることが多く、「潜在的な企業価値(純資産)が高ければ、いずれは株価が追いつくだろう」と考えて投資する方法です。
それに対して、グロース株投資は、将来期待できる利益の成長率が高い企業に投資することで、主にROE(自己資本利益率)を参考にすることが多く、「株価が割高でも、それ以上に利益が成長すれば株価はもっと高くなるはず」と考えて投資する方法です。
その特徴としては、バリュー株は、収益の極端な悪化がない限り、株価の下値は、堅いと言われ、一方、グロース株は、成長著しい時は、株価が大きく上げるが、経済環境の変化によって株価が、大きく振れやすいという面があります。
日経の調べによると、過去20年間のデータによると、バリュー株に軍配が上がっているそうです。
我々のような、弱小個人投資家は、やはり下値が限定されているというのは、魅力ですし、私の個人的な意見では、株価が上がり過ぎると、割高に感じて、その株を手放してしまうので、出来れば、割安水準をキープしながら、配当を徐々に増やしていくことにより、株価も少しずつ上がっていってくれると、長い付き合いができていいのになぁと思っています。
いずれにしても、個人には、その人毎に、タイプがあるので、どちらを選ぶかは、その人、それぞれでしょう。
バリュー株投資、グロース株投資、あなたは、どっち?
(最終更新日:2016年10月25日)
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