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エピソードと共に、その起源や、特徴を、ご紹介しています。意外な場所に、
意外な、お宝があるものです。画像と共に、うんちくも、お楽しみください。 

阿部太成作・鍛冶丁焼のぐい呑み

2014年4月22日、岩手県花巻市鍛冶丁焼(かじちょうやき)の窯元を訪れた際に、購入した、6代目阿部太成作・緑釉と乳白釉のぐい呑みです。



















大きさは、乳白釉の方が、径:6cm、高さ:5.5cm、緑釉の方が、径:6cm、高さ:4cmほどで、栞付きです。

釉薬は、りんごや松、杉などを使った灰釉で、グリーン系のものが多く、乳白色系や茶色系のものもありますが、原料を仕入れて、自分で調合されたものを使っているそうです。

使っている土は、地元の土だそうで、大小の登り窯を使って焼いていましたが、先の東日本大震災で、両方とも、窯の天井部分が崩れ落ちてしまったそうです。その後、小さい方は、復旧したそうですが、大きい方は、まだ、手つかずの状態でした。


    ↑ 大きい方の登り窯は、天井部分が、崩れ落ちたままになっていました。


     ↑ 小さい方の登り窯は、復旧済みでした。

この登り窯の上には、窯を覆う屋根部分があるのですが、多くの人に、「よく、この屋根が壊れませんでしたね。」と言われるそうです。窯の神様が守ってくれたのかもしれませんね。

また、先代が蒐集していた、農機具の鋤などの、民具の骨董品が、その屋根部分の骨組みに掛けられていましたが、こちらも、被災を免れたそうです。

現在は、小さい方の登り窯と、急な注文に応じるために、電気窯も併用されているとのことでしたが、やはり大物は、登り窯でないと焼けないとおっしゃっていました。

丁度、窯元を訪れた時には、轆轤を引いての作業中でしたが、快く、仕事の手を止めて、展示室へ案内していただきました。

私が、ぐい呑みを集めていることを話すと、「あいにく、ぐい呑みは少ないんですよ・・・・・」ということで、2つの釉薬のぐい呑みを出していただきましたので、両方の釉薬のぐい呑みを購入させていただきました。


              ↑ 展示室の様子(緑系の作品が多い)


          ↑ 作業室の様子

奥様にお茶を出していただき、先生とご一緒に、写真も撮らせていただきました。



前日は、花巻市の台温泉に宿泊し、まず台焼の窯元へお邪魔したのですが、残念ながら、ご不在でしたが、窯元の展示室の玄関が開いていましたので、失礼ながら、展示室の写真は撮らせていただきました。「杉村龍郎作・台焼の蓋置」をご参照ください。

鍛冶丁焼の窯元は、その台温泉(花巻温泉)から、車で10分ほどの石神町にあります。近くに、瀬山窯や台焼の窯元がありますので、すべてを回っても、近いので、時間は掛かりません。

尚、写真には写っていませんが、展示室の棚の上に、高村光太郎 が書いた、「正直 親切」という額があります。写真を撮るのをすっかり忘れていました。(笑)

★ 鍛冶丁焼とは ★

鍛冶丁焼(かじちょうやき)は、岩手県花巻市で焼かれている焼き物で、文政年間(1818〜30年)に、古舘伊織が、花巻市の鍛冶町で開窯したもので、「鍛治」の名で、南部藩の御用窯として、すり鉢や、火鉢などの雑器を焼いていました。

その後、廃藩置県で、藩の庇護がなくなった後も、明治、大正、昭和と継承されていましたが、4代目が出征戦死され、一旦鍛治町焼の火は途絶えました。

益子で修業していた、現当主の阿部太成さんのお父さんの勝義 さんが、昭和22年に再興し、その窯の場所が、鍛治町ではなく、石神町だったことから、「鍛冶」と改めました。

5代目阿部勝義さんの後を、6代目の阿部太成さんが、継いでいらっしゃいます。

★ 旅で出会った食べ物 ★

生まれて初めての東北への旅でした。旅で出会ったおいしい食べ物をアップしておきます。

まず、仙台空港から、石巻市の「みやぎ寿司街道」へ直行・・・・・ということで、駒寿司さんで、にぎり寿司をいただきました。さすがにネタは新鮮で、特にまぐろはおいしかった・・・・そして、多分、サービス?で、ほやの刺身を出していただき、生まれて初めて、生のほやを食べました。味付けはなく、海水でさっと洗っただけということで、磯の香りと、海水のしゅっぱさが、微妙にマッチしていました。

このお店も、震災では、津波で、床上1.5mまで、海水が来たそうです。



その日は、台温泉の「ホテル三右ェ門」さんに宿泊して、部屋食の御膳セットをいただきました。



翌日は、鍛冶丁焼と台焼の窯元さんを訪れた後、平泉町の中尊寺金色堂を見学し、昼食に、「わんこそば」をいただきました。

 金色堂の覆堂

 わんこそば

そして、松島を観光した後の仙台での夕食は、もちろん、牛タンということで、「利久」さんで、牛タン焼、牛タンシチューをいただきました。



2泊3日の旅でしたが、おいしい食べ物をたくさんいただきました。感謝、感謝!
                                                (記 : 2014年5月3日)

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